ありがちなトリップをしてしまった！3

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「もっときびきび動けー！」

「はい！」

阿呆が宇宙の塵になってから4日。
神威は春雨の提督となり、鬼兵隊と
同盟を組んだ。ミクラちゃん達は大半
の子がここに残ると言ったため、俺が
第4師団の団員にすることにした。

今は瓦礫の撤去作業とかを皆で協力
してやってる所だ。

第4師団は本来牢屋の中で椀をざりざ
りやってるだけの華佗が指揮してい
た師団だ。俺がやって良いのかな？
と疑問に思いつつも神威の恐ろしい笑
顔に逆らえず臨時に団長になってしま
った。

勿論名前は番号？みたいなので表記
してもらって、顔も勿論公開しない。

(威)「ねぇー！麗華ー！暇ー！」

(貴)「働け大馬鹿者。阿伏兎の胃に
　 穴開ける気か。」

(威)「えー。面倒臭いんだけどー。」

(貴)「知るか！あ、阿伏兎！」

瓦礫の撤去を手伝っていた阿伏兎に
声をかける。何と言うか、げっそりし
てる。

(阿)「ん？どうした嬢ちゃん。」

ずっと手に持っていた鞄の中から箱
を取り出す。

(貴)「ほら、ここ座って！目ぇ閉じ
　 て！」

(阿)「あ？なんで目「いいから閉じな
　 よ」団長！」

神威が後ろから阿伏兎の目を塞ぐ。
ナイス！と親指を立てる。

箱の中から、義手と工具を取り出す。
神威が驚いた様に目を見開いた。

マントを引っぺがし、今までつけてい
た義手を取り外して新しくつけ直す。

(貴)「おっしゃ出来た！」

(阿)「何なんだよいきな、ん？な、
　 んだこれ。義手、か？」

(貴)「おう！作ったのよ！俺様が！
　 今までのより頑丈だぜ！油切れ
　 も今までみたいに早くねぇ。
　 こうゆうの得意なんだよ」

阿伏兎は驚いた様に義手を閉じたり
開いたりしている。

(阿)「嬢ちゃん……………ありがとな。」

嬉しそうにニカッと笑って、頭をクシ
ャッと撫でられる。

(貴)「へへ、」
　
うわぁ、なんか照れくさい。

(威)「良かったね阿伏兎！これでます
　 ます仕事に精が出るって訳だ」

(貴)「これ以上働かせる気か！お前が
　 働けコノヤロー！」

えぇー、と明らかに不満そうな顔の
神威。よし、最終手段だ。

(貴)「今日飯抜きな。」

神威の顔が絶望に染まる。

(威)「……………何やればいいの？」

(貴)「瓦礫の撤去。お前の馬鹿力な
　 らすぐ終わるだろ？ちゃんと
　 出来たらご飯をあげよう。」

(威)「分かった。」

不服そうな顔をしつつ、神威は瓦礫
の撤去へ向かった。


　

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