ありがちなトリップをしてしまった！3

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(威)「いや、勿論酷かったよ？技術
　 なんて無いに等しいし、何より
　 全く戦い慣れしてない。」

グサッ

(貴)「そりゃそうだよ、だって戦う
　 の初めてだもん。喧嘩ならした
　 ことあるけどよ。番傘なんて
　 初めて持ったし。プロレス技
　 だって見よう見まねだし。」

(威)「へぇ、初めてなの？」

(貴)「うん、まぁ、殴り合いの喧嘩ぐらいな
　 らした事あるー、かな……」

それを聞いて暫く考え込む神威。

(威)「よし、決めた。君さ！春雨に
　 入りなよ。」

今何て？？

(貴)「春雨に？」

(威)「うん！」

(貴)「入るの？」

(威)「うん！」

(貴)「俺が？」

(威)「うん！」

(貴)「なんで？」

(威)「面白そうだから！」

えっ？俺が春雨に！？よ、喜んだらい
いのか哀しんだらいいのかわからん。

いや、ちょっと待てよ？よし。

(貴)「良いよ！但し条件が3つある」

その言葉にニコォッと背筋の寒くなる
ような笑いを浮かべる神威。

(威)「条件？言って見なよ。」

(貴)「牢の中に入ってる時言った、
　 不当な扱いを受けてる子達、
　 あの子等を助けたい。」

(威)「あぁ、言ってたね。で？助ける
　 って具体的には？」

ニコニコ笑ってる神威。こいつは心が
傷んだりしないのだろうか。

(貴)「特別な事は何も無い。ただ、好
　 きに笑って、好きに話して、好
　 きな事をして。1種族、1生物と
　 して当然の権利を与える。それ
　 だけの話。故郷に帰りたい子は
　 返すし、ここに居たい子はいさ
　 せる。」

いや、それだけですまない。今まで不
当な扱いを受ける事を強制されて来た
んだから、目いっぱい好きな事をさせ
て、自由に生きさせてあげなきゃ割に
合わない。あぁ駄目だ、考えたらめっ
ちゃ腹立って来たあのアホが。瓦礫の
中から遺体見つけ出してコーラの空き
缶に骨入れて駐車場に撒いたろ。


　

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