ありがちなトリップをしてしまった！3

丁か半か ページ32

(貴)「俺さ、あの子達の事助けようと
　 思ってんだ。」

(ま)「え！本当ッスか！？そんな事し
　 たら…………」

(貴)「春雨の連中を敵に回すことにな
　 る。分かってるよ。でもさ、ほ
　 っとけねぇじゃん。黙って見て
　 る訳にいかねぇもん。」

(ま)「そ、そうッスけど…………。」

口篭るまた子ちゃん。そりゃそうだ。
また子ちゃんの鬼兵隊幹部としての
立場からしたら、春雨に報告すべき事
だ。だけど、また子ちゃんには正義感
がある。心では助けたいと思ってるん
だろう。

(貴)「協力しろとか、そんなんじゃな
　 いからさ。もう晋助にも言って
　 あるんだよ。」

(ま)「しっ、晋助様に！？」

(貴)「うん、だからもう春雨敵に回し
　 てもどうでもいいし好きな様に
　 暴れてやろう、みたいな？銀魂
　 ワールド謳歌してやるぜ！的
　 な？」

(ま)「前いたとこって、異世界って奴
　 ッスか？前話してた。あ、来た
　 ッスよ、注文。」

運ばれて来た食事。カツ丼うまそー。
また子ちゃんの親子丼も運ばれて来た。

(貴)「まあ、とりあえず食おう。」

(ま)「そっすね。」

(貴、ま)「頂きます。」

まずうどんから食べよっかな、冷めた
らやだし。普段から持ち歩いてる一味
唐辛子の瓶を取り出し、丸ごと一瓶か
ける。

(ま)「は？え？」

また子ちゃんが俺の赤いうどん(赤い
きつねではない)を凝視して固まって
いる。

(貴)「え？どしたのまた子ちゃん。」

(ま)「麗華、それ、食べるんスか？」

(貴)「え？食べるよ？」

(ま)「その真っ赤なおうどんを？」

おうどんとか可愛いな。

(貴)「うん。」

(ま)「麗華、舌おかしいッスよ。」

(貴)「え！そんな事無いよ！美味しい
　 よ！」

(ま)「いや、美味しいとか以前に食べ
　 物に見えないッス。」

酷い！

(貴)「(╥ω╥`)」

(ま)「早く食べないと冷めるっすよ。」

そう言いながら箸に手を付けるまた子
ちゃん。

なんか一気に冷たくされてる気がする。

うどんを啜ると、また子ちゃんの刺す
ような視線が突き刺さった。

人の味覚なんてそれぞれじゃないか！

むくれながら、うどんを食べ終えて
カツ丼に手を付けた。

(貴)「ん、ご馳走様ー。」

(ま)「私も、ご馳走様ッス。」

ほほ同時に食べ終え、食器を片付ける。

(貴)「また子ちゃん、ありがとね。
　 また一緒に食べよう？」

(ま)「勿論ッス！今度は万斉先輩も
　 連れてくるっすよ！」

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