ありがちなトリップをしてしまった！3

丁か半か〜晋助に会いに行こう〜 ページ15

この角を曲がったとこだな…………。
何しに来たとか言われたら何ていい訳し
よ。

少しドキドキしながら、角を曲がる。

居た！あの紫の着流し！あの身長！
間違いない！

な、なんて声掛けよう。なんも考えて
ない。少しお話よろしいでしょうか？
みたいな感じか？うん。これで行こう。
つーかこれしか思いつかない。

(貴)「高杉様。」

近づいて、恐る恐る声をかける。

(高)「？」

立ち止まって振り返る晋助。

(高)「なんだてめェか。何の用だ？」

俺の姿を捉えると、即座に面倒そうな
顔をする晋助。何かを邪魔されたと言わ
んばかりの不機嫌そうな顔だ。

(貴)「あの、少しお話が、ん？」

殺気だ。背後から殺気を感じる。俺に
向けられた殺気じゃない。晋助に向いて
る。そして、この感じ。

ゆっくり振り返り、殺気の正体の名前
を呼んだ。

(貴)「神威様。御用でしょうか？」

振り返った先には何時ものあの笑顔。

(威)「随分勘がいいね！秘書さん。でも
　 用があるのは後ろのやつでね。少
　 し引っ込んでてもらえるかな。」

滅茶苦茶威圧的だ。人の良さそうな笑顔
とは裏腹に、殺気が溢れでている。

(貴)「そうでしたか……。申し訳ありま
　 せん。では私の用事は後程。」

引き下がろう。引き下がらなかったら
殺される……

(威)「うん、まあ、君の用事とやらは
　 多分2度と解決しないだろうけど
　 ね。それでも良いならそこで待っ
　 てなよ。すぐに済むからさ。」

？どういう意味だ？

首を傾げてる俺を他所に、晋助の方に
向き直る神威。

(威)「やあ、また会ったね。単刀直入で
　 悪いけど、きっとどのタイミング
　 で言っても驚くから言うよ。
　 死んでもらうよ。」

あ………………。この台詞………。

(高)「別に驚きゃしねぇよ。最初に会っ
　 た時から面にそう書いてあった
　 ぜ。」

原作…………突入しちゃったんだけど……。
え、どうすんのこれ。どうしたらいいの
コレ！

(威)「さすがに察しがいいや！実は以前
　 侍って奴をこの目にしてから、こ
　 うして殺りあいたくてウズウズし
　 てんたんだ。なんでだろ？アンタ
　 からは微かだけど、あの侍と同じ
　 臭いがしたのさ。」

俺ガン無視されてるよ！居ない事になっ
てるよ！

(高)「奇遇だな。俺もその銀髪のバカ侍
　 を殺したくてウズウズしてんだ。」

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