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ダイニングテーブルに、ガスの請求書や回覧板と共に置かれた封筒。
「手紙......日本フットボール連合......？」
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ｿｳｼ
蒼指 A 様
[強化指定選手に選出されました]
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「強化指定選手、召集......」
「......ここに行くしかない」
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「寒っむ！信じられん！」
電車を降りたとたん大声をあげてポケットに手を突っ込む兄ちゃん。
大げさだと思いつつ、冬独特の肌を刺すような北風に、思わず俺も身震いする。
でも、冷えた指先と打って変わって兄ちゃんが貸してくれたマフラーで首元は暖かい。
『ごめん兄ちゃん、俺が連れてってとか行ったから......』
「え、ごめんじゃん、冗談だって！」
『何ここ、日本フットボール連合......？』
俺の疑問を無視して、兄ちゃんが目の前の重そうな扉を開けてくれる。
「うっわめっちゃおる」
「ゴッ、えーあー」
「お？始まった？」
『兄ちゃん、しーっ』
スポットライトに当てられた黒い人。薄着だなぁ、寒くないんだろうか。
「あー、あー。おめでとう才能の原石共よ」
「お前らは俺の独断と偏見で選ばれた優秀な18歳以下のストライカー、300名です」
「300人もいんの！？50人くらいじゃね？」
『兄ちゃん......それガチで言ってる？』
「そして俺は絵心甚八。日本をW杯優勝させるために雇われた人間だ」
「へー変わった仕事だな、給料いくらかなー」
『......お金のことばっかりなんだから』
「へーい」
兄ちゃんはもう高三で俺より全然大人。
でもまだ高三で、給料とか仕事とかまだ考えなくたって良いだろうに。
父さんと母さんも兄ちゃんに学校生活を楽しんでほしいと思ってる。
俺のせいかな、なんて。それを伝えたら、兄ちゃんはきっと困ってしまう。
ｼﾝﾌﾟﾙ
「単刀直入に言おう」
「日本サッカーが世界一になるために必要なのはただ一つ____...革命的なストライカーの誕生です」
『ストライカー......』
絵心の言葉に胸がざわめく。
「俺はここにいる300人の中から、世界一のストライカーを創る実験をする」
「見ろ、これがそのための施設____...」
ﾌﾞﾙｰﾛｯｸ
「青い監獄」
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作者名：とうしろ | 作成日時：2022年9月4日 1時
