第１６２話 あの時の ページ17
医師「･･･うん、傷はもう大丈夫そうだね」
自分の病室に戻り、先生に体を診てもらう。
医師「それにしても･･･かなり酷い傷だったはずだが･･･異常なまでの回復力だね」
体育祭で毒島さんの
医師「でも、傷が直ぐに治るからって無茶しちゃだめだからね」
貴「うっ･･･」
さすがは先生、痛いところを突いてきますなぁ･･･。
医師「ただ、それに比例するように薬の効きがわるい。･･･これは、気をつけた方がいいよ」
貴「･･･わかってます」
元々言われていたことを再び指摘される。
体育祭の時に致死量ギリギリの猛毒を受けたことで毒に対する抵抗ができた。
薬は毒と表裏一体。
毒が効かないなら薬も効かない。
医師「わかってるならいいよ。退院にはなるけど、無茶はしないこと。また傷が開いたら完治するまで入院してもらうからね」
貴「分かりました、ありがとうございます」
頭を下げてお礼を言う。
そして、先生の元を立ち去ろうと立ち上がる。
医師「･･･こちらこそ、ありがとう」
貴「へ？」
先生･･･今お礼言った･･･？
なんで？
私先生にお礼言われるようなことしてないと思うんだけど･･･？
医師「背中の傷をおしてまで、瓦礫に挟まれた娘を助けてくれて」
貴「！」
先生は立ち上がって深々と頭を下げた。
あの時、瓦礫に挟まれてた子･･･先生の娘さんだったんだ･･･。
医師「娘から聞いた。背中を怪我をしてる子が助けてくれたと。･･･それ、君のことだろう？」
顔を上げ、私の方を真っ直ぐ見つめる。
確かに、あの時助けたのは私だ。
貴「え、まぁ･･･。でも、当然のことをしただけで･･･」
医師「騒動の中で自分が怪我してるのに他の人を助け出すのは、普通じゃ自己保身に走って出来ないさ。･･･君、将来いいヒーローになれるよ。私が保証する」
貴「･･･ふふっ、ありがとうございます」
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青谷地 桜華(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです･･･！不定期ではありますが更新頑張ります！(p`･ω･´q) (2020年1月27日 0時) (
レス) id: cdb735f519 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2020年1月26日 15時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青谷地 桜華 | 作成日時：2020年1月15日 21時
