決戦＊伍 ページ44
私は深呼吸をして、刀剣男士を見回した。
「これより、本丸に土足で上がり込んできた時間遡行軍の処罰にあたります！
皆さん！！決して折れないことを第一に―――
―――時間遡行軍を殲滅してください！」
私の声に皆が反応した。
「「おおぉぉ！！」」
「生きて帰すな！１本残らず折ってやれ！！」
田嶋も負けじと遡行軍の指揮を行った。
打刀が、私に斬りかかってきた。
そして、厚が私と遡行軍の間に入り込み、刀を受け止めた。
「大将の背中は任せてくれ！」
そこに薬研も加わる。
「大将！行ってくれ！！」
私はお礼を告げて走り出す。
その後ろを一期さんがついてくる。
皆……どうか無事でいて。
「―――主殿！払い屋の武器がありません！」
「そんな！」
大広間を見渡しても、武器らしきものは一つもない。
その時、1人の遡行軍がいることに気づく。
瞬時に刀を構えた一期さんだが、その遡行軍の手に武器があった。
「一足遅かったようですな…！」
すると、その遡行軍は武器を手に走り出した。
「なっ！？何処に持っていくつもり！？」
私達は後を追ったが、その先は現在進行形で戦争の起こっている庭。
すぐに見失った。
「これでは、祓う前に全滅してしまいますぞ！」
「ッ…！どうにかしなきゃ……！！」
あちこちで火花を散らしながら刀を交える音が聞こえる。
１体、また１体と消えていくが、その分だけ遡行軍は増えていく。
「これじゃあ拉致があかない！」
薄汚れた布を身に纏う、金髪の刀剣は私に向かって叫んできた。
「おいアンタ！先に田嶋を祓わなければ、遡行軍の増加は止まらないぞ！」
「分かってます！でも、武器が…ッ！」
「ぐぁっ！」
彼は太刀に弾き飛ばされ、障子を破って中に入ってしまった。
「兄弟！！」
近くにいた堀川くんがすぐに駆けつけたところを見届け、庭に出た。
何処に…武器は何処に！
「主殿、落ち着いてくだされ」
急に手を握られ、ビクリと肩を揺らす。
隣を見上げると、優しく微笑む一期さんが私を見ていた。
「焦りは禁物です。
大丈夫、必ず助かります」
彼の目を見つめ、心拍を落ち着けた私は力強く頷いた。
可能性があるのは田嶋のところだ。
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まゆ - 完結おめでとうございます^_^面白かったです^_^これからも、お身体に気をつけて頑張って下さい^_^ (2020年3月18日 0時) (
レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2018年10月27日 12時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒタリ | 作成日時：2018年10月4日 1時
