拾参＊光忠の刀解 ページ18
「みっちゃんを刀解してくれ」
腕を掴んできた派手な衣装をまとった少年は、唐突に言い放った。
私は思考が追いつかず、黙って少年の顔を見ていた。
神様なだけあって、綺麗な顔立ちだ。
太陽を思わせるような橙色の瞳、群青に染まった髪はぴょんとはねている。
今は険しい顔をして私を睨んでいるが、笑うととても輝かしいんだろうな…。
「聞こえてねえの？みっちゃんを刀解しろ！」
「ハッ！あえ？え、何？？」
「こいつ…ッ！」
ギリッと手に力が込められ、血が止まるかと思うほど強く握られる。
「貞ちゃん、落ち着いて！」
光忠さんが肩を掴んで呼びかけると、何かを堪えるように顔を歪ませると、手を放した。
一体何が起こっているのだろう。
「えっと、誰？」
「主、この子はね――」
「誰が名乗るか。いいから早く刀解してくれ」
見るからに仲のいい刀なんだろう。
だが、どうして急に刀解しろなんて…そもそも―
「ごめん、刀解って何？」
私は知らんぞ、そんなもの。
そして、私の部屋から大きな叫び声が本丸中に響き渡った。
「はああぁぁ！！？あんた審神者だろ！？」
「でも新人だよ」
「新人でも知ってるんじゃ…ハッ！こんのすけか！」
お、気付いた？
そうそう、こんのすけに教えられてないから知らないのです。
「はぁ…分かった。俺が教えるから来てくれ」
と、再び私の腕を引っ張る。
「ちょ、ちょっと待って！何でそんなことしなきゃいけないの？」
「…みっちゃんはあんたに毒を盛った。あんたは殺されかけたんだ」
正直、だから何だとしか思わなかった。
生きてたんだからいいじゃないか。
だが、彼にとっては「だから」なんだ。
「殺されかけたなら、殺される前に殺すべきだろ？」
彼の瞳の中に宿る何かが、ゆらりと妖しく瞬いた気がした。
拾肆＊太陽：雨＝太鼓鐘：Ｘ→←燭「主、今いいかな？言伝を預かってきたんだけど…」
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まゆ - 完結おめでとうございます^_^面白かったです^_^これからも、お身体に気をつけて頑張って下さい^_^ (2020年3月18日 0時) (
レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2018年10月27日 12時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒタリ | 作成日時：2018年10月4日 1時
