ep.60 ページ11
「はぁっ…はぁっ…!!!」
わけも分からずにただ走って…
人がいない場所でしゃがみ込んだ。
「…な、なんで…」
心が痛い。痛い…痛い痛い…
みんなこんな思いをしてきたの?
私、知らなかった…
知らないで感情を知りたいだとか簡単に言ってた…
「…っ!」
海斗「先輩!!!」
「海斗くん…?」
私を追ってきてくれたみたいだ。
海斗「どうしたんですか!みんな心配して…」
「ごめんなさい!」
海斗「…え?」
「わ、私…だんだん分かってきたの…みんなが知っている感情が」
私は震えながらもゆっくり話した。
海斗くんは、こんな私に呆れるかもしれない。
それでも…
「恋することがこんなに私を変えるなんて知らなかった。」
私はまた、無理に笑顔を作ってしまった。
海斗「…笑顔で本心を隠さないでくださいよ」
「あ…」
海斗「全部、元々の先輩の感情ですよ」
元々の…私の感情?
海斗「隠れていただけで、本当は誰よりも素直な感情を…持っていたんじゃないですか」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ドクッ…
「でも、何も、何も感じないはずなの…!」
海斗「大丈夫」
何も色がなくて、存在さえ薄くて…
そんな私って…
海斗「俺に聞かせて?大丈夫だから…」
ブワッで湧き上がっていく感情
これは全部…全部私のモノ
怯えてたんだ。
感情を隠すことで自分を守っていたかったんだ…
でも、それはもうやめる。
「本当は…」
「本当は…怖いよ…!!!」
目から大粒の涙が零れ落ち、私は…初めて泣いた。
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セピ力(プロフ) - ステラさん» いつもありがとうございます!!嬉しい!新作もお願いします🥰 (2021年11月23日 21時) (レス) id: 4dfc759775 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - なんかもう感動で泣きそうです…最高でしたァァァァァァ2人が結ばれて良かった!!一生応援したいです(ボロ泣き)次回作もめちゃくちゃ楽しみです!!ってかもう読みます!!!←落ち着け (2021年11月23日 0時) (レス) @page15 id: 3475edfef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セピ | 作成日時:2021年11月6日 19時