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「Makichan」その13 ページ13

「私がモテるわけないですよ?」


「そうか?」



さっきの話を否定すると不思議そうに東堂先輩は首を傾げた。



「せんぱい鈍感だから気付かないだけですよー」



あははーなんて笑う真波になんで失礼な!とか思いつつ。

私って鈍感なんだ……。




いや。でも、東堂先輩がまきちゃんさんが大好きなことくらいは察してるし!



「最近の男は怖いからネェ。」


「それ、荒北先輩が言うんですか?」


「アぁ?おいコラ永井!」


「ひっ……」



荒北先輩の全力の睨みが私に向けられる。

ついつい余計なことを口走った自分に少し後悔。




「やめろ、荒北」



荒北先輩の頭にチョップが下る。

東堂先輩は呆れたように荒北先輩を見て小さくため息をついた。



「ったく、高3にもなって女子をいじめるのは良くないぞ。
これだからお前は……」


「うっせェ!」



荒北先輩も荒北先輩で東堂先輩の手を払うと小さく舌打ちした。




「それにしても、先輩水着買ってないんですよねー?」


「うん、まぁねー。」


「じゃあ明日、一緒に買いに行きましょー。」


「え、明日?いいけど……」


「なら、俺と荒北も行く。」


「はァ!?なんで俺も!?おめェら3人で行きゃいいじゃナァイ!」


「どうせ暇だろう。」


「えー、東堂さんと荒北さんもかぁ。てことは新開さんあたりも来ちゃうじゃないですか。」



え、え、っと会話についていけないまま、どんどん進んでいく。

東堂先輩も?

やだ、どうしよう。



「ちょっと待っ……」


「俺や荒北が付いて行ってはダメか?」


「ぜ、全然大丈夫です!!」


整った顔が目の前に現れたら、もう断るなんてできないわけで。

赤い頬を隠すように手で口元を覆った。


「じゃあ、明日の11:30にショッピングモールで。」


お先です、と部室を後にした真波。
相変わらず勝手だなぁ。


「そろそろ帰るのか?」


「あ、いえ、今日は鍵閉め担当なので、黒田君と福富先輩と新開先輩が帰るまで待ってます。」


まだ荷物の残っている3人、黒田君は自主練、福富先輩は先生のところで、多分新開先輩もそっちに行ったはず。

ならきっと最後は黒田君。

もうそろそろみんな戻ってくるだろうな、と考えていると、いつの間にか部室には私と東堂先輩だけ。


「なら一緒に待つか。」


「え?」


「寮までとはいえ暗いことに変わりはないからな。

あいつらが戻ってくるまで、俺も待つよ。」


.

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ポカリ - あーーーーーーーーーーーーーーーーー、続きめっっっっちゃ気になるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!最新待ってます! (2019年4月5日 16時) (レス) id: b4c93d8d0e (このIDを非表示/違反報告)
*舞夜*(プロフ) - 更新再開してくれると嬉しいです!! 続き気になります! 待ってます( ´ ▽ ` )ノ (2017年7月23日 1時) (レス) id: 2952ad7853 (このIDを非表示/違反報告)
スズム - 女主が巻島さんが男だと気づくのが持ちどうしい!面白いです、更新頑張ってください! (2017年5月28日 12時) (レス) id: e7e10be032 (このIDを非表示/違反報告)
(*^^*) - ほわいてぃべてぃ。さん» 東堂さんが、藤堂さんに、なってましたよ?マキチャン14 (2017年4月30日 21時) (レス) id: d583cf0dc8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっきー(プロフ) - 続き、めっちゃ気になります!!!!!!!更新楽しみにしてるので、頑張ってください(^^) (2015年10月7日 18時) (レス) id: 5cad5ba7f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほわいてぃべてぃ。 | 作成日時:2015年8月5日 10時

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