甘えたい71 安室ver PART2 ページ23
ーー降谷side
今居るのは仮眠室。
僕は布団に入るでもなくただしゃがんで両手で顔を覆っている。
顔を上げられない。いや、絶対に上げない。
顔を上げたら僕の人生が終わるかもしれない…!!
A:『……別に隠さなくても良いと思うが』
降谷:「いやです。絶対に上げません」
さっきも言ったように、僕は今酷い顔をしている。
Aさんはこう言ってくれているが、酷い顔をしている本人である僕からしたら絶対に見られては行けないデッドゾーンだ。
っていうかなんでこの人がここにいるんだ!?
ここ公安だよな!?
風見か!?風見が呼んだのか!?
重要な書類や情報は見せないから安心ってか!?
A:『最後に会ってから少し間が空いていたな。』
ゆっくりとこっちに近づいてくる気配は、僕の前で止まった。
A:『顔を見せろ』
滅多に使わないであろう有無を言わせない命令口調に不覚にも全身に肌が粟立つ様なゾワリとした快感が走った。
それでも顔から両手を外さない。
しばらくそうしていると彼が目の前でしゃがみ、顔を隠している両手にキスをしてきた。
降谷:「っ!?」
A:『…どれだけ寝てないんだ』
降谷:「ぁ…」
しまった。
驚いた拍子に顔を上げてしまった。
こんな顔見られたくないのに。
慌てて顔を隠そうとすると、両手を掴まれて瞼にキスをされた。
手慣れている動作に、慣れているんだろうかとどうでも良いことを考えてしまう。
僕の動きが止まったのをいいことに、彼は素早く僕を仮眠用の布団に寝転がせた。
上に覆いかぶさって顔のあちこちに唇を降らせてくる。
それがどうしようもなく気持ちよくて、自分でも驚くほどの甘い息が口から漏れた。
口だけを徹底して避けてキスをされる。
首元のボタンを外され、鎖骨を吸われて鬱血痕が残る。
少しの痛みの後、少し離れたところにまた付けられた。
全身を震わせるほどの甘い労いがどうしたって心地よくてまつげが震える。
我慢しきれずAさんの首に腕を回して唇へのキスを催促すれば、惜しげも無くしてくれた。
両耳を塞がれて、口内の水音がひどく頭に響く。
彼の舌は薄くも厚くもない。
ただひたすらに熱くて僕に熱を与える。
口の中が蹂躙されて、気持ちよすぎて気絶しそう。
僕の体は正直で、足りない、足りないと言うように彼の体に密着する。
もっと甘えたい。
体の奥までドロドロに溶けたい。
そう思って終わったばかりのキスをまた求めた。
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Kaho(プロフ) - 続き更新されないんですか、、 (2022年12月3日 20時) (レス) @page27 id: 153df11488 (このIDを非表示/違反報告)
いちご仮面(プロフ) - ミライさん» そんなに喜んでいただけるだなんて…!こちらこそありがとうございます!とってもうれしいです!! (2020年1月17日 6時) (レス) id: 4c5477e517 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ - 画面越しにうっすら私のにやけた顔が見えました!作者さん相変わらず神です本当にありがとうございました!あ、長文失礼致しました! (2020年1月6日 19時) (携帯から) (レス) id: dda611501a (このIDを非表示/違反報告)
ミライ - 返信がお正月明けになってしまい大っ変申し訳ございませんでしたァァァァァァ!!!(スライディング土下座)そしてリクエスト書いてくださってありがとうございました!!沖矢さんの「ねぇ…」が…、沖矢さんが……!っ尊いィィィィィィィィ!!! (2020年1月6日 19時) (携帯から) (レス) id: dda611501a (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - はい!そうです〜 (2019年12月23日 10時) (レス) id: 5e6c663fd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご仮面 | 作成日時:2018年9月8日 15時