Masquerade 3

case 148 移行のお知らせ ページ50

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ー28歳 4月ー

「ありがとう、河村さん。また来るよ。」




『はい、ぜひ次は奥様を

お連れになってくださいね。』






ここ半年ほどよくご来店くださる

ご夫婦の旦那様が奥様への

プレゼントを選びにご来店された。






色々とご相談にのって楽しかったなぁ。





また、遊びにいらしてくたさいね。





そんな思いでお見送りをしたその後だった。









「河村さん、先程からあちらの

男性のお客様がお待ちです。」









そんな声がかかりそちらを向くと……









「よっ。」









!?









思わず、店頭では有り得ない声を

出してしまいそうだった。









そこにいたのは、

黒ぶちメガネをかけた宏だった。









『びっくりした。どうしたの？』









「Aが、

どんな仕事してるのか見に来た。」









『冷やかしならお断りですけどー？』









「ちゃんと買うって(笑)」









『嘘だよ。気に入った物が

あればでいいよ？』









「おー。何にしようかな……。」









『何か欲しい物あるの？』









「んー……。」









『宏ってあんまり物欲ない？』









「どーかなぁ……？」









『これからの季節ならサンダルとかは？』









「あ、それ見たいっ‼」









『じゃ、こっち。』









何か、店頭ってこと忘れそう(笑)









宏をシューズコーナーへ

案内して椅子に座らせた。









『これ、今年のモデル。

結構シンプルでいい感じじゃない？』









黒ベースに白いラインのビーチサンダルは、

白いステッチがオシャレだ。









「お、これいいじゃんっ‼」









『でしょでしょ？』









それを履かせて鏡に誘導したりして









純粋に楽しんでしまっていた。









その時、後ろから声が聞こえた。









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「北山……？」





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移行いたします。

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