case 147 ページ49
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「お、宏いらっしゃい。」
『宏、お疲れ様。』
ドアの開く音がして、
仕事終わりの宏が顔を覗かせた。
「柊さん、A、お疲れ。
ん？何これ？」
カウンターチェアの上に置かれた
太輔さんの薔薇を見て宏が言った。
『今日、お客様から頂いたの。』
「HappyBirthdayって……
A、お前誕生日なのか？」
『そうだよ。』
「ちょっ、なんで言わねぇんだよ!?」
宏の顔が悔しそうに歪む。
何でそんな？
いやいや、普通自分では
言わないでしょ(笑)
「何だよ、もーっ!!ちゃんと言えよっ!!
柊さん、シャンパン。」
「はいよ。」
『え？え？』
ちょっと宏？
なになに？
私の誕生日なんて、
大したことじゃないよ？
ねぇ宏……やめてよ、
そんな顔するの。
まるでさ、
ちゃんと祝えないのが嫌みたいな……
そんな顔。
柊さんの手から
注がれるゴールドの液体。
「ん。」
宏がグラスを差し出す。
乾杯も、
おめでとうもなく。
『ん。』
私は、宏の持つグラスに
私の持つグラスを合わせる。
チンッと高い音がしてグラスが鳴った。
「てか、それ……客って男？」
宏が、太輔さんの薔薇を指差して言った。
『……うん。』
あー……ヤバいな、この話。
いや、内緒とかじゃないんだけど……
やっぱり少し……後ろめたい。
「キザだなー……
俺、マジ無理だそんなん。」
『何で？素敵じゃない？』
「つか、恥ずかしいじゃん。」
『恥ずかしくても
ちゃんとしてくれるのがいいんだって。』
「ふーん、そういうもんか？
てか、薔薇なら赤だろ普通。」
『ピンクだって可愛いよ。』
「いや、ぜってぇ赤だろ。
Aには、ピンクより赤のが似合う。」
少し不貞腐れたような顔をして、
宏は最後まで
“薔薇は赤”
だと譲らなかった。
今日の宏は、何か少し変だ……。
まるで……
.
.
.
拗ねてるみたい。
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canちゃん(プロフ) - キャーついにきた！あの二人が( ´艸｀)何度読んでもドキドキとニヤニヤが止まらない！！ダイスキデス(〃'▽'〃) (2017年6月3日 21時) (
レス) id: c46e367273 (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - まいさん» 初めまして、こんにちは。コメントありがとうございます(^-^)v今後も頑張りますので、楽しんでいただけたら幸いですヽ(*´▽)ノ♪ (2016年7月14日 21時) (レス) id: b9afaafbf4 (このIDを非表示/違反報告)
まい - はじめまして☆とてつもなくおもしろいです！！！はまっていっきに読んじゃいました！！楽しみにしてます頑張ってください☆ (2016年7月12日 2時) (レス) id: 7eef0b8ad7 (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - チロルちょこさん» チロルちょこさん初めまして。コメントありがとうございます(*´ω｀*)こんなとこで切ってしまってすみません(^_^;)楽しんでいただけるよう頑張りますp(^-^)q (2016年6月22日 13時) (レス) id: b9afaafbf4 (このIDを非表示/違反報告)
チロルちょこ(プロフ) - とーかサン、初めまして！毎回、楽しく読ませてもらってます♪気になる終わり方！次はどんな展開かしら♪ (2016年6月21日 23時) (レス) id: 067e5655aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とーか
| 作成日時：2016年6月11日 23時
