ICE DOLL 2

誕生秘話 ページ37

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拝啓

親愛なる皆様へ



最後までICE DOLLをご愛顧くださいまして、誠にありがとうございました。
ICE DOLL、これにて終幕とさせていただきます。
このお話を読んでくださった全ての方々に心より厚く御礼申し上げます。


最後ですので、少しだけ畏まることなくお話をさせていただくことをどうか許していただきたい。

短編で満足だったはずのICE DOLL。
たまたま機会を頂いて、東京恵比寿の元ハンガリー大使公邸の建物を改装したレストランに足を踏み入れたことが、このお話を作る最大の要因となった。

この感じ、キングの太輔さんは似合うな……と。
では、居酒屋の似合うみっくんをここへ来させるにどうしたらいいかな？と。

その結果、ICE DOLLでなら使えるかも……と、私は考えた。

そう考えてしまったら、もうアウトである。
加速度的に妄想は進んでいった。
まぁそれでも、完全に練り上げるまでにはそこそこ時間はかかってはいるが。

本音が読めなくて七転八倒していたのは主だけでなく、宏光も同様だったという、前回はぼんやりとあっただけの裏設定を表に出そうと思った。
しかし、ここで私の悪い癖が発動する。

宏光sideを書くことなく、主sideだけでそう読み取らせることは出来ないか？

というチャレンジをしたくなってしまった。
お話を作るにあたり、全くストーリーに関係ない裏設定を作ったり、こっそりと勝手にチャレンジをしたりすることが大好きなのだ、私は(笑)
そして、大概そのチャレンジは自分の首を絞めることになるのが大半なのだが(笑)
宏光の心情を、宏光sideを書くことなく描けないかとチャレンジをした結果、見事に途中で行き詰まった(爆笑)
実は、知っている方もいるが書き始めてから完結までに３ヶ月ほど放置した期間があったりする。
３ヶ月で書いた……わけではなく、書いている途中に放り出した期間が３ヶ月だ。

「公開してるわけじゃないし、放置したところで誰も困らねぇ。」

とまぁ、開き直りも甚だしく。
その後、とある理由により本気で終わらせる決意をして書き始めたのだが……まぁ素直じゃない二人に私自身もヤキモキさせられた。

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