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そもそも、あの男の傍にいて、惚れないなんて……実際に可能なのかと思ってしまうあたり、大概毒されていると自嘲の笑みが浮かんだ。
とにかく宏光は、ギャップの激しい男だった。
あの見た目のくせに、やたらと熱いし男臭い。
その上、仕事には真っ直ぐで頭の回転も早い。
どれほど酔っていても明日の仕事を頭の片隅に置いて動いている、あの姿勢に興味を持ったのが始まりだった気がする。
こんなに心を染められるなんて、思ってなかった。
気が付いた時には足場を削られて、そこに飛び込むしかない状況に追い込まれていた。
あんな顔して、本当に策士だわ。
宏光は……どう、思っているんだろう……。
誰だって、傷付きたくはない。
しかも、大人になればなるほど恋の傷は痛手になる。
そしてその傷は女を臆病にする。
あんな男に飛び込む勇気なんて……もう、私にはない。
若くて勢いがあれば、好きだけで突っ走ることも出来るかもしれない。
でも、それをするには私は歳を取りすぎた。
はぁー……。
深く息を吐いた。
ここまで来ても、私は逃げ出したい思いでいっぱいだった。
好きになってしまってから今日まで、私は飛び込むことも切り捨てることも出来ないままだった。
でも。
今日を境に、私と宏光の関係は変わるんだろう。
望む望まないは別として、きっと今まで通りにはならない。
怖いな……。
現状を変えることを恐れるのも、結局は好きだから。
あの瞳も、あの熱も……あの人の全てを……
好き─────だから。
いい加減にしようと、その重厚な扉に手をかけようとしたら、その扉は内側から開かれた。
まるで私が意を決したことがわかったかのように開かれた扉の向こうには、その店の従業員だろうか…おしゃれなスーツを綺麗に着こなした男性が柔らかな笑顔を浮かべていた。
「いらっしゃいませ。」
恭しく頭を下げた男性は、笑顔を崩すことなく何も言わない私を宏光のいるところまで案内した。
案内される途中の白い大理石の床や調度品に、本当に別世界の気分だった。
通された部屋は、披露宴でも出来そうな広さのある部屋。
南側は全面ガラス張りで、窓の外にはイルミネーションが見える。
本当に東京のど真ん中なのかと疑いたくなるような広い庭園に、一際目を引く大きなクリスマスツリー。
それが、電飾で化粧を施されキラキラと輝いていた。
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とーか(プロフ) - にかみつばさん» 言葉にしてくださることが、また更に嬉しいです♪私は、みっくんにも少し狡くて不器用なところがあるだろうなって実は思ってまして…Masqueradeの宏があまりにも格好よすぎたので、違う彼を描いてみたかったのも本音です(笑)コメントありがとうございました♪ (2020年5月28日 12時) (
レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさーん♪一つ一つに丁寧にコメントくださってありがとうございますー♪そういう率直な感想とても嬉しいです(*´∀`)♪もちろん、好みだと言ってくださるコメントも嬉しいのですが、自分の中の彼は自分が感じるものなので色んな彼がいて当たり前で、それを (2020年5月28日 12時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 1人の人を一途に愛する、優しい優しい北山くんで、読んで良かったなと思いました。シリーズで続きを書いて下さりありがとうございました。またとーかさんの作品を読めることを楽しみにしています。長々と失礼いたしました。 (2020年5月28日 2時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 兄組話、Masqueradeの北山さんが好きでこちらも読ませて頂きました。正直私の想像する北山さんと違いすぎてイメージや感情移入しずらく途中で断念してしまってました。でもとーかさんの作品だしどうしても気になりラストまで読ませて貰いました。 (2020年5月28日 2時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - ふみさん» お姉……。ああ、もう他の人とは違う目線でニヤニヤしてるのが目に浮かぶわぁ……┐(´д｀)┌やめれ。生暖かい目で見んなーっ!!!(笑) (2019年9月9日 20時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とーか
| 作成日時：2019年8月24日 12時
