Eclipse 3

before the melody 5-18 ページ10

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「よし、これ持って社長と話してくる。

前のアレンジより絶対この方がいい。

責任は俺が取る。

デビューシングル、録り直すぞ。」









透さんは

いつの間にか録音していたみたいで。









今やった演奏データを

落とし込んだUSBを持って立ち上がった。









『え？でもいいの？クレジット……。』









「なぁ、A……

ソイツ、どんな奴だった？」









『え……？』









「チビじゃなかった？」









透さんの瞳に複雑な色が乗る。









そう、

何だか何かを懐かしむかのような……。









『……確かに、身長は

そんなに高くなかった……かな？』









「!?……透さん…もしかして……。」









『え？』









渉さんの顔に驚きの表情が広がって。









「デカイ目した童顔のチビ。」









『うん、まぁ……そんな感じ？

……透さん、知りあい？』









透さんの瞳に揺れる

ひどくノスタルジックなその色。









「ああ。聞けばわかる。

このアレンジは……ミツだ。」









ミツ……？









二階堂さんとの会話の中で

出てきた名前だ……。









『ほとんど日本には

いないって言ってた……。』









「ああ、今何時だ？

あと、一時間もすれば

アイツは、また日本を脱出だ。」









溜め息混じりに透さんは呟いた。









そうして、社長のOKを取り付けて。









裕太のイントロから始まる

デビューシングルは

唯一クレジットにxLunaSx以外の

名前が入ったものになった。









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xLunaSxデビューシングル



〔TONIGHT〕



作詞作曲 xLunaSx

編曲 Ki



8月10日 ON SALE

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