【ダン戦W】黒い世界の濁り

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此方から司令コンピュータを探すことが可能となる証拠が出た。しかし実際のところ間に合わなければ、未然にブレインジャックを防ぐことは出来ない。

「オタクロス、もう次の司令コンピュータは探し始めているんだろう」
確認の為に一応聞いておく。
「当然デヨ、ワシを誰じゃと思っておる。只今絶賛世界中の怪しげなエリアから更に絞り込み中デヨ」
お茶目にウィンクまでしつつ、くるりと振り向き中央のキーボードへ向かうオタクロス。

広い範囲を区切りつつ、一つずつ一つずつ調べていく。素人からすればそれは途方も無いことだが、彼は伝説の超ハッカーだ。とんでも無い速度で次々と調査、絞り込んでいく。

時間にすればたった3分程度。そんな僅かな時間で、大型かつ高性能コンピュータの処理能力低下エリアを特定する。

表示されたのは中国。しかし中国もかなり広い国だ。そこからまた更に範囲を絞り込んでいく。
都市レベルまで絞り込んだ結果、表示された場所は「シャンパオ」。ランが「何丁目何番地とか出ないの？」と聞くが、流石に難しかった。ここは現地へ足を運ぶしかないようだ。

場所が分かったこの流れで、早速出発ということに。今日はNICSで休むかと思っていたが、想像以上に忙しない。午前に来て、夜にはもうA国を離れるのだ。

「パパ、あれを使いましょう」
ジェシカがカイオス長官にあることを提案した。長官もすぐに頷き、俺たちをまた別の場所へと案内する。
案内された場所にあったもの。
アヒルを模した飛行機、とでも言えば良いだろうか。

その名を「ダックシャトル」。

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