【忍たま】笑っていつか２【短編集】

水練　喋らぬ少女 ページ18

舳丸「重、Aを呼んできてくれ。」


重「はい！･･･でもどうしてまた？」



舳丸「彼奴はいくら水練ではないとはいえ水軍で働く一員だ。
お頭と同じように泳げないでどうする」


重「それもそうですね！



･･･でも彼女･････････」







――喋りませんよ？―――――




―――――――――――――――――――――




「･････････」


舳丸「･･･でいいか？聞いてるのか？聞いてたら頷け」


「･･･」コク




･･････これで練習になってるのかなってないのだか。




Aは少し前からこの水軍で働いている。

まぁ、働くってもお手伝いぐらいだけど。
孤児だったAは来た当初は薄汚れた格好してたけど
今は見違えるほどに美しい。

今では網問が溺愛している。




けど一つ、




この子は喋らない。



網問はなんとなく分かるらしい。凄すぎるだろ。
舳丸の兄貴はやっぱりあまりわからないらしく手こずっている。

俺も一緒でよくわからない。





「･････････、」




何か言いたそうにしているのは分かるんだ、分かるんだけど



「･･････」




喋らない。




舳丸「どうかしたか？」



「･･････」フルフル




何でもないって･････････何か言いたいはずなのに･･･な。
無理してないのか？
俺ならお腹空いてたら首もぎれようとも腹減ったって言うけど。←





「･････････っ、･･･」





あ、･････････Aはありがとうって言いたいんだ。
あれ、なんでだろ。分かる。




舳丸・重「「ありがとうって言いたいのか？」」




「！」




重「意思疎通ですね」


舳丸「そうだな、３人の」





「･････････！」







話せなくても繋がった今日は新しい記念日。







〜喋らなくてもこれから繋がってく〜

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