私、笑い合える日々を取り戻すから２

71話 ページ26

ときさんの噂はたくさん聞くな・・・

でもときさんは居ない
偵察できねーじゃん


にしても、あの噂は誰が？
考え事しながら歩いていると・・・





ドンッ





またときさんじゃないだろうか・・・
恐怖でぶつかった人の顔を見れない



？「ごめんな・・・」


聞こえたのは大人の低い声
なので男性


安心



「いえ！私こそ申し訳ございません！………あの…豆腐の匂いが・・・」


私ってめっちゃ失礼だよね
ぶつかった人に豆腐の匂いしますねって言っちゃったもの
なんて失礼


？「分かるんだね。私はかなり前から豆腐屋の店主をしているよ」

豆腐屋の店主、か
前に行ったところと多分違う店だな


「そうなんですか！私、豆腐大好きなんです！よかったら…あの…買っても…」


店主「もちろんいいよ！あっちの方に店があるんだ」



案内してもらい
何とも私にとっては天国の様な場所で・・・・・・・






懐かしかったり


この店の豆腐はとてもきれいだ
兵助も凄くきれいなの作るけどね

今は作ってないから寂しい
ていうかどこにいんだろ



店主「お嬢ちゃん、豆腐好きなんだね。あの子みたいだ」


「それ、絶対兵助ですよね」


店主「え、なんで分かったんだい⁉」


「あ、あぁ・・・知り合いで・・・」


兵助ほどの豆腐好きはなかなか居ない
うん。




店主「あの子、兵助な〜・・・」



その店主の話はなんとなく聞いていたけれど
私にとっては



懐かしくて




今にも泣いてしまいそうな話だった




店主「兵助は毎日のようにここに来てたんだがここに来てた女の子
に会って仲良くなったらしいよ
毎日遊んでた



それで私にいつもいつも女の子の話をしていたね


豆腐を好きにさせたんだよ！とか、
あの子って名前なんだろう…とか、
好きになったかも……とかね。



今でも兵助は来てるけどAって子が好きなんだって
ここに来たら当たり前のように言ってくるよ

最近、来ないなぁ・・・


あっ、さっき言ったこと言っちゃだめだよ？」





兵助・・・・・・



君だったんだね・・・・・・私の初恋の人は。

72話→←70話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す