島巡り者の人脈 (ページ5)

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島巡り5 ページ5

階段を登ってククイ博士という人が教えてくれた方を見ると白い帽子を被っている子が大きなバッグを肩にかけて遺跡の方へと向かっていくのを私は見つけた。
私は何だか嫌な感じがしたから急いで彼女の後を追った。
木の向こう側は少し開けているところで何か変な石が道の両端に置かれていた。
もしかしたらこれが守り神カプ・コケコの石像なのかもしれない。
私は恐る恐る、一歩、また一歩と道を進んでいった。
意外と坂道が多くて登りきった頃にはかなりクタクタになっていたが私はここに入る前に見た女の子を発見した。
私はゆっくりその子に近づくと彼女はこちらを振り向いて無言でこちらを見つめてきているので『どうしたの？』と聞いた。
するとその子は｢助けて下さい｣と小さく言った。
私はその言葉に困惑するが、その子が見た方向、橋の上には見たこともないポケモンがオニスズメに襲われていた。
その光景を見た瞬間、私の足は動き出していた。
時折揺れる橋に対して顔を歪めて私はあの子が言っていた“ほしぐもちゃん”のところへと向かう。
私は膝を付けてそのほしぐもちゃんというポケモンを守っていると、ほしぐもちゃんというポケモンは青白い光を放った。
それと同時に私がいた橋が崩れ落ちてしまった。

(……あぁ、私は死ぬのか)

目をギュッと瞑ってほしぐもちゃんというポケモンをギュッと抱きしめると空から光が見えた。
言葉に言い表せないほどのスピードで私は気付いた時には岸にいて、見たこともないポケモンが私を見つめてから空へと去っていってしまった。
色々言いたいことはあるけれどポケモン相手に何を言っても意味は無いだろう、と私は考えてほしぐもちゃんというポケモンをこの子に差し出す。
しかしこのほしぐもちゃんというポケモンはこの子ではなく、地面の方へと私の手から離れて向かって行った。
何をしているのだろうとぼんやりと眺めていると謎の光り輝く石をかなり無理矢理に渡されたので私は少しの罪悪感と共にその石をバッグへと入れた。
この子は｢今のことは秘密でお願いします｣と言ってきたので私は慌ててこくこくと首を縦に振り、広場まで一緒に来てほしいと言った彼女の後をまた追って行くことにした。