島巡り者の人脈 (ページ33)

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島巡り33 ページ33

ポケモンを何匹か捕まえてから私はリリィタウンへと戻ってきた。

｢試練をこなしたAとポケモン達の勝負……どんな技に魂を込めて繰り出すのか楽しみだぜ！｣

｢はい、あの……トレーナーではない私にも凄い事だと分かります｣

｢ぴゅい！｣

少し暴れるコスモッグをたしなめるリーリエちゃんを見て私と博士は笑みを零した。
博士は私の方を向いて｢ハラさんは強いぜ！｣とハラさんが使うポケモンのタイプを教えてくれた。
ハラさんは格闘、ならば私はケララッパで行くべきかな、と私はケララッパのボールを一撫でする。

｢茂みの洞窟の試練達成おめでとう！お疲れ様ですな……で、島キングであるわしと勝負をするかい？Aにケララッパ！｣

『……是非とも、お願い致します……！』

｢わしも待ちかねていたのだ！｣と言ってからハラさんは台座の上へと私を案内し、固い言葉で私を出迎えた。

｢お待ちしておりました。島巡りに挑む者達よ、改めて挨拶をしますかな。メレメレ島の島キング、ハラと申します…では、始めるとしますか。メレメレ島最後の試練にして島キングとのポケモン勝負！その名も大試練！｣

ごくりと唾液を飲み込んでじっとハラさんを見つめる。
緊張でどうにかしてしまいそうな私に落ち着いて、でも言うようにケララッパとオシャマリのボールが少し揺れた気がした。それだけで私は大分救われる。

｢では、A！カプ・コケコに輝く石を託された君と！パートナー、ケララッパ達の全力、見せて頂こう！こちらも全力！鬼のハラで行きますぞ！大試練っ！はじめぃ！！｣

その一言が勝負の始まりを示す言葉。
私はハラさんがマンキーを繰り出したのに対してケララッパを繰り出した。
相手は瓦割をしてきた。こちらはついばむでそれを迎え撃つ。
次にハラさんはマクノシタを繰り出してきたが、このポケモンは既に捕まえている。どの技がいいか最善の選択が出来る。まぁ、出す技は既に決めているのだが。

『ケララッパ、ついばむ！』

｢マクノシタよ！猫だましですぞ！｣

『ケララッパ、もう一回！』

ああ、今私は最高にこれを楽しんでいる。
胸の高鳴りが抑えられない。ポケモン勝負が楽しい！
ポケモンと息を合わせて相手にダメージを与えて、旅をして！
なんて素晴らしいのだろうか！
私は今までしたことがない不敵な笑みを浮かべてハラさんの次のポケモンを待つ。
この子達と私はまだ、前に進める！その道がある！