島巡り者の人脈 (ページ23)

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島巡り23 ページ23

私はアマサダを口に頬張るアシマリとピチューを頬杖をついてじっと見ていた。
2匹とも美味しそうに食べるものだから何だか微笑ましく親のように見ていたわけだが、それも終わり、私は２匹をボールに戻してマサラダショップから出て行った。
警察署の前を通りすぎて道成に進んでいくとハウオリシティのポートエリアに到着した。
私はそこでイリマさんを見つけたので『イリマさん』と声をかけた。

｢はい、イリマです｣

『ここで何をしているんですか』と聞こうとした時、後方から｢ヨヨヨー！｣とラップもどきな声が聞こえてきた。
後ろを振り返るとスカル団と名乗る2人の青い髪をした男性がいきなりイリマさんのポケモンをくれないか、と聞いてきた。
私はその時、自身が人見知りであるということを忘れてしまうくらいの驚きに襲われた。
いきなりやってきて、いきなりポケモンをくれと言ってくる失礼な輩がこの世界にいるのか、と私は思った。
しかしイリマさんは彼らを目に止めず、私に話しかけてきた。

｢ああ、トレーナーズスクールの！早速ハウオリに来たんですね｣

誰でも見惚れてしまうほどの笑顔でそう言ってきたイリマさんに私は少し慌てて『はい、そうです』と返した。
すると予想通りスカル団の下っ端達は怒って何か言葉で言い表せないほどの独特な動きをして勝負をしたけてきた。
それに｢やれやれ、です｣と言うイリマさんは意外と大雑把な人なのかもしれない。
確かに｢人のポケモンを盗ったらドロボウ｣であるが、流石にこの扱いはどうなのだろうか、と私は哀れみを込めた目で彼らをちらりと見た。

｢……Aさん、でしたね。そちらの相手をお願いします。こちら、片付けますので｣

『は、はい。畏まり…ました』

｢俺がポケモンを使いこなす凄いとこ、見せてやりまスカ！｣

スカル団の下っ端はズバットを繰り出したのに対して私はアシマリを繰り出した。
レベル的にはこちらの方が優勢なので私はそのレベル差を活かして一気に片付けることにした。
アシマリにみずでっぽうの指示を出して攻撃をさせたが倒すまでは行かなかった。
しかし相手の残り体力は少ない。
私は手を前に出してズバットを指差し、『アシマリ、みずでっぽう』と指示を出してこの勝負は私の勝ちとなった。