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31.キズ ページ31

*ドラマCDより*捏造?注意







「何故、僕が温泉など__」


「首領の善意です。先輩の怪我の療養の為ですよ」



「樋口居るなら俺要らねえじゃねぇかよ」



「中也さんが首領から云われてるんでしょう?
先輩がきちんと湯船に浸かったか確認するようにって」



「そうだけどよぉ…あーもう帰りてぇ…」



***




先輩が探偵社に行った日の5日後、敵組織との抗争があり、私の所為で先輩が怪我をしてしまいました… 先輩は「気にするな」と仰りましたが、先輩を見る度に罪悪感が生まれてしまい、書類も手に着きませんでした。それを見てかは判りませんが首領が私と先輩、中也さんと梶井さんに休暇を与えて下さりました。


私の勘違いで主に先輩の怪我の療養の為でしたが、先輩の事を気にかけていらした事には感謝しかありません。




***




芥川はマフィア内で一匹狼な事と、風呂嫌いで有名だ。あ、もう一つあったな。クソ青鯖(太宰)への異常な執着もだ。



夕食の後、皆に酒が入って酔って眠りだした。此奴(芥川)だけが寝てなかったから、少し話をしていた。

折角温泉に来たんだから温泉に入れよ。風呂が嫌いって狗じゃなくて猫かよとか思いながら
なんでそんな風呂が嫌いなのかをきいた。



そしたら「風呂に入っている時に何かあった場合、直ぐに僕の異能が使えない故」だってよ。


筋が通らねぇわけじゃねぇが、絶対太宰絡んでるだろ。


彼奴を見てる限りじゃあ、それ以外の理由もありそうだがな。





***


外套が無いだけで不安なものを、裸体などと…!大体、中也さんも帽子を持ってきているではないか!


それに…それだけではない。嘗て鎖骨にあった誓いを示す傷は己のしでかした罪を無言で告発してるようでスカーフで外面を取り繕ってもズキズキと心が傷んだ。何がなんでもスカーフを取りたくなかった。

無意識に罪を消してはいけないと「外套がないと弱体化する」という理由で風呂にも入らなくなった。





今は無い傷をなぞりAに濁ちる。

お前は「私の事は忘れて生きろ」と慥かにいっていた。だが、あの様な最期で僕等はお前の事を忘れられるほど潔い人間では無い。


だからこそ伝えたい。



「お前とお前のつけた傷は消えたと同時にお前は消えないキズをつけていった」



とな。





fin.

32.+α→←30.理由



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玉槻七海 - 中原三日月さん» 閲覧に感想、ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年2月16日 15時) (レス) id: 0aa4805012 (このIDを非表示/違反報告)
中原三日月(プロフ) - 運命とは、いかに残酷なのでしょうね……と考えさせられました。更新頑張ってください!応援してます! (2019年2月13日 5時) (レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玉槻 | 作成日時:2018年12月29日 15時

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