かもめ学園のカモメちゃん (ページ7)

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｢トイレで集まる事って無いよね｣ページ7

教室に残された教科書。ぽつりと床に落ちている消しゴム。押し込まれたプリント。芯の削れた鉛筆。そして記憶から消えたなにか。

それらは本当に消えたのか、はたまた無いと錯覚しているだけなのか。

意外に近くにあるのかも。

《こんな噂知っていますか？ようせいさん》

人気の無い一つの空間でざわざわと誰かの声が聞こえる。

『どうしよう、ハンカチ…』

髪を震わせ、和装の少女は目を見開いた。

✩✩✩✩

『ネネちゃんは熱心だなァ…本当に』

つい先刻ネネちゃんに会いにトイレに行ったら
｢トイレ掃除はもう嫌！｣と嘆いていた。まァ、嫌になるわな同感。

でも、助手になっちゃったからねェ…あと、あの様子を見てる限り花子もやっぱり思春期の男の子だなァと思うよ、うん。健全な様子でした。

｢あっ！カモメちゃん！カモメちゃんも何か言って！花子さんがトイレから出してくれないの！折角クラスで一番カッコイイ藤くんにデートのお誘いを貰ったのに！｣

『｢デート！｣』

『｢デートって何すんの？｣』

｢空き教室で生徒会の資料を纏めるのよ｣

それがデート？逢瀬ってそんなのだったっけ？ネネちゃんは紙とランデブーでもするんかな？

｢それ、そいつはきっとヤシロの事ただ利用してるだけだと思うよ｣

『藤くん…だったっけ？よっしゃ責任者に問い詰めてくる』

｢やめて！｣

ネネちゃんはイケメンなら誰でもいいんかな？
花子も女の子なら誰でもいいんちゃう？あれ。

ネネちゃんはタイプじゃないって言ってたけど君ら中々お似合いだと思うけど。私？私は可愛い子なら歓迎。だからあの二人はタイプに入る。

花子、職権乱用という言葉があるんよ。水持ち出すのは辞めてあげて。

『あ、そういえば…おーい花子ォ。ちょっとこっち来て。んでネネちゃんは…面目ない。ちょっと花子と話があるからさぁ、この個室に入らないで』

｢なになに？告白？｣

｢えっ？｣

『寝言は寝て言え』

内容が消えた(´TωT｀)