本丸*23 ページ24
部屋に到着。
両腕は皿で埋まっているため、しょうがなく声をかける。
「すいませーん、料理届けに来たんですけど
開けてもらえますか」
障子の向こう側では、微かに音が聞こえた。
でも、鈍い。
「すいませーん？」
「…必要ない」
微かに、ほんの微かに弱々しい男の声が聞こえた。
あー…にしても、私を人間だと分かってないか？
「自己紹介遅れました、初めましてこんばんわ
ここの審神者になった雪です。
まぁ…皆さんにお願いしているのは私を暗殺することです。」
向こう側の空気がざわついた。
チャーンス…ｶﾞﾀｯ
私は足で障子を開けた。
驚いてこちらを見る五人の男。
私は男たちが呆気にとられてる間に素早く料理を置いた。
美味しそうなデミグラスソースの匂いが部屋に充満する。
「私を暗殺出来れば、ここは貴方達の物になります。
逆に、出来なかったら次の審神者に協力してもらいます。
期限は１ヶ月。広間に来た皆様はこの賭けに乗るそうですが、どういたしますか」
一人ひとりの目を見て言う。
うん、戸惑ってるな。当たり前だけど。
「人間なんて…信用できるか」
振り絞るように言ったのは、ボロボロの布を被った男の人。
体育座りで、布の隙間から目を覗かせすぐに反らされた。
「と、言うと思ったので
三日月宗近君に誓いをしときました。
多分、私が死んだらこのネクタイをもぎ取って政府に乗り込むでしょうね」
私が死んだら、なんて言葉を笑いながら言う。
万が一にも有り得ない、そんな風に捉えられるような感じで。
「…わかったぜよ……。」
「えっ…」
「僕もだよ…。この本丸で、人間が居ないところで過ごせるのなら」
座ったまま、ぽつぽつと話す。
「…僕も、やろう。」
「みんなやるんなら……俺もやる」
「…やる」
これで全員。
そうとなれば、まずは…
「じゃあ、早速ご飯を食べましょうか」
「…は？」
最初に斬りかかられなかったことが疑問だったし、
声も明らかに元気が無い。
かなりギリギリだってことは分かった。
「君たちの仲間の燭台切光忠君と一期一振君が作ってくれたハンバーグです。
私を暗殺するなら、動けるくらいには元気になってもらわないと」
そう言ってハンバーグを指差すと
皆虚ろな眼でハンバーグを見て、そこから匂いに気付いたらしい。
ぐうぅぅきゅるるるる
誰かの盛大なお腹の音が響いた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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凛音 - 本当に面白いです！続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (12月4日 2時) (
レス) @page39 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫 - 続きが観たい！ (2021年10月13日 21時) (レス) id: ae77e7925b (このIDを非表示/違反報告)
蝶桜 - この神作品とても面白かったです。続編が気になります！ですが更新停止中ですけど大丈夫ですか？応援していますよ！ (2020年11月24日 23時) (レス) id: 6ca4bff9b3 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き！！(プロフ) - 続きがとても気になります。更新楽しみにしてます！！ (2020年7月24日 20時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ヤバい！めっちゃ面白い！続きが気になるので頑張ってください！あっ！無理せずにです！このお話の続きをゆっくり待ってます！ (2019年3月26日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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