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本丸*24 修正あり ページ25

人ひとりにしては大きすぎるその音に
全員が顔を合わせてからうつむく。


「…配りますよー」


どうやら、みんなのお腹の音が重なったようだ。
それぞれに配ると、自力でなんとか動ける人は自分で
動けない人は素直に口を開けてもらって食べさせた。

仲間よさそうだなー、初期刀五人て。
さっきのお腹の音といい、今も私が手が回らない人に食べさせる姿といい
かなり協力し合ってきたのが分かる。

そんな風に周りを見ていると、
最初は食べるのを嫌がっていた目の前の人が口を開いた。


「…名前、なんだっけ」

「ん?」

「だーかーら、名前。アンタの」


黒髪で赤眼の彼は、初期刀五人の中で一番ボロボロだった。
一目で、初代の初期刀だと気付くほど。

それでも、これほど話しかけてくるのは彼の元からの性格が
曲がりきってない証拠だと思う。


「私は雪。冬に降る冷たい雪だよ。」

「ふーん…」


聞いたわりには興味なさげにそっぽを向いてしまった。
なんだったんだろう…。


「食べ終わったら台所で食器を水につけておいてください。
私、そろそろ用事が…」

「…ありがとう、ございました。」

「ん、どういたしまして。
こちらこそ、食事をとってくれてありがとうございます。

暗殺頑張ってください。では」


薄紫の髪の人に応えて、
部屋を出ていった。

手入れ部屋に向かいながら、
ふと思った。

ここは、話をちゃんと(?)すれば向き合ってくれる人が多い。
だから政府は、私をここに送ったんだろう。

全ての刀剣の攻撃を避け、話ができる状態にできる私を。


「政府の思惑に乗っかるわけじゃないけど…
そういうことなら頑張れるかなー。」


まだまだ一日目。
残りは三十日もある。

ゆっくり、やっていこう。
一見、人に馴れた子も前田みたいに地雷がある。

その地雷を取り除かなければ、
何も意味がないから。


「ひとまず、目標は全員手入れかな」


軽く目標を考え、
私は手入れ部屋の障子を開けた。


「ただいまでーす、
お元気になりましたか?」

本丸*25→←本丸*23


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凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (12月4日 2時) (レス) @page39 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫 - 続きが観たい! (2021年10月13日 21時) (レス) id: ae77e7925b (このIDを非表示/違反報告)
蝶桜 - この神作品とても面白かったです。続編が気になります!ですが更新停止中ですけど大丈夫ですか?応援していますよ! (2020年11月24日 23時) (レス) id: 6ca4bff9b3 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続きがとても気になります。更新楽しみにしてます!! (2020年7月24日 20時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ヤバい!めっちゃ面白い!続きが気になるので頑張ってください!あっ!無理せずにです!このお話の続きをゆっくり待ってます! (2019年3月26日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セレハ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年8月29日 0時

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