【刀剣乱舞】地球を救った少女はブラック本丸の審神者になりました【暗殺教室】

本丸*18 ページ19

「誰かを救いたいなら、
まず自分が強くなりましょう」


誰かを救ったとして、
その人を守るほどの強さを持っていなければ、その人を救ったとは言えない。

この教え、私は出来なかった。
せんせーを救うことができなかったから…。

ｽﾞｷﾝ
腕と頭が痛くなってきた。そろそろ処置しないと。


「だから、前田藤四郎君。
強くなろう、身体も心も。トラウマ吹き飛ばして、目の前に居る守りたい人を守れるように」


ごめんなさい。ツライこと言ってるよね。
でも、同じ後悔させたくないから。


「…雪さんは、僕を強くしてくれますか」

「協力はするよ。」

「前田…？」


平野藤四郎君が怪訝そうな顔で後ろを向く。
そして、前田藤四郎君の決心した顔つきに驚いた。


「僕、強くなります。」


やっぱ、見た目よりずっと大人だなぁ。
なんて考えて、私はにっこり笑った。


「じゃあ初めの一歩、ご飯を食べましょうか。」

「でも雪さん、止血を」


私はハンカチをポケットから取り出して、
口と右手を使って腕をきつく縛りあげた。


「はい、出来た。
じゃあ席ついて、みんな来てますよね」


いつの間にか来ていた三条派に確認を取る。
…というか皆様？全員呆けてませんか。


「なんで呆けてるんだか分かりませんけど…
多分来てますよね？暖かいうちに食べるのが一番ですから食べますよ

いただきます」


手を合わせて、箸を手にとる。
美味しそうなハンバーグをぱくり。


「んまい…。」


満足気に食べてると、
周りもポツポツと食べ始めた。

頑として食べない奴はここには来てないだろうから、
最後には全員が食べていた。


「私はご馳走様でしたかな。
美味しくて倍速で食べちゃいました。燭台切光忠君、一期一振君ありがとうございました。」


ちゃんとした治療しなきゃな。あと眠い。
そんなことを思いながら、私は台所へ向かった。


(誰かを救いたいなら…ですか)

(そうだぜ、いち兄。
まずは、自分が救える奴にならなきゃな。)

(…私も、覚悟を決めましょう)

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