私だってヒロインに (ページ2)

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Aside

『あぁ゛～、彼氏ほしいよぉー－－－』

和「Aしつこい。そんなに彼氏ほしいなら早くみっちーに告ればいいやん」

『そういう問題じゃないんですよ、大橋さん。

そもそも道枝くんに告白できる立場じゃないんだから私。』

今話しているのは大橋和也。

帰りの方面が同じって分かってから一緒に帰るようになった部活仲間。

いつの間にか仲良くなっていた。

和也の言う「みっちー」とは、超絶美形＆イケメンの道枝駿佑くん。

学校中の女子の心をつかんでいて、王子様と言っても過言ではない。

もちろん私も心をつかまれている女子の1人である。

そりゃあ、道枝くんと付き合えるなら付き合いたいよ!?

でも、私は漫画のヒロインのように道枝くんの幼馴染でもなければ、

仲の良い女友達でもない。

クラスも部活も違う私は、道枝くんとの接点ゼロ。

ずっー－－と一方的に眺めているだけの存在。

つまり、同学年の生徒Aなのである。

だから、この恋が実るなんてことはないだろうと思っていた。