めんばさん×めんばさん

「今日から俺たちは！！」緑×黄(リアル設定) ページ6

SIDE 緑

俺は男なんかぜんっぜん好きじゃない。

ちっちゃくてふにふに柔らかくて良い匂いがして俺を丸ごと受け入れてくれる(身も心も)女の子が大好きだ。


だから・・・


緑「ぜんっぜんこの人物の気持ち分からへんよ・・・」

俺は今度の舞台で有り難いことに主演をさせて頂くことになったのだが、なんとそれが同性愛者の青年の役でー・・・。
イマイチ感情移入できない俺は演技がノらず監督には怒られっぱなしで少々へこみ気味である。

そんなある日。楽屋でソファに転がって台本を読みながらうんうん唸っていたら、亮ちゃんが横にぽすんと座って言った。

黄「そんなら俺と付き合う？」

緑「えぇっ！？」

今日のケータリング唐揚げやで、みたいな普通のテンションで亮ちゃんが、俺に、言った。

緑「ええ？付き合うって・・その、ご飯今日付き合ってみたいな感じ？や、そうやんな？」

黄「ちゃう。俺と大倉が恋人になるってことやん」

緑「・・・・いやいやいやいや、」

慌ててとんでもないことを言い出した亮ちゃんを見ると、過去の俺に告白してきた女の子たちみたいに顔を真っ赤にしていたり、瞳を潤ませたりしているわけでもなく、ふつーの真顔だった。
通常営業の垂れ目がかっこ可愛いイケメンである。

黄「いや、勿論、演技の練習のためにやで。俺も、次のドラマでそういう役が回って来そうやねん。利害が一致しとる思うねんけど」

緑「あ・・・ああ、そういうこと。なるほど。いや、ん？なるほど？ではなくない？んんー・・・」

黄「なんや、大倉は俺が相手なんが嫌なんか！」

凄まれて改めて亮ちゃんを見ると、心なしか大きな瞳の表面が先ほどよりうっとり濡れて来たような気がして・・
緑「違ッ！亮ちゃんが嫌とかやないで！それはない！やって亮ちゃんかっこええし！かわええし！」

黄「ならええやん。決まり。な？」


行き場を無くして彷徨っている視線を、最上級のふにゃふにゃした笑顔で拾われる。その笑顔が亮ちゃんに恋愛感情なんか微塵も抱いていない俺からしても反則的にかいらしかったので、思わず反射的に頷いてしまって・・・・


２月某日、俺に初めての彼氏ができました。
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