検索窓
今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:3,824 hit

3 本心じゃなくても ページ3

『…………ん、』


酷い頭痛だ。私…どうしたんだっけ。



神「…A。わかる?」



『…………神威』



あれからどれくらい時間経ったんだろう。



神威がすごく心配した顔をしている。



神「A、3日も寝てたんだよ。少しも動かないから死んだかと思った」



3日…、寝すぎだわ私。



『心配かけてごめんねっ!ちょっと疲れてたみたいで』



神「ねーA、ちょっと地球にでも遊びに行こうか」



いつも通りの神威の笑顔。



でも何故か少し寂しそうなのは気のせい?



沢山寝たおかげで元気になった私は、神威と共に地球へ向かった。



私の不調はただの体調不良なんかじゃない。



自分でも薄々気づいてたんだ…。



でもそれは同時に、私の居場所を失うことを意味すると、すぐにわかった。



私は地球から長く離れすぎたせいで、体が環境に耐えられず限界が近づいている。



ここ最近の疲労や集中力がなかったのもそのせい。



戦闘能力も落ちてるし、体力的に正直厳しい時もある。



私はただの人間だから外の環境に適応できる期間が限られているみたい。



おそらく地球に帰れば次第に良くなるけど…



このまま宇宙に住み続ければ近い将来、私は死ぬ。



だからって地球に戻って生活する、私にはそんな選択肢最初からなかった。



神威と離れるなんてありえない。



神「ねえA。阿伏兎に調べてもらってさ…全部知ってんだ俺」



『…!』



神「なんで隠すかなぁ〜。隠し切れるとでも?」



『違うの…ごめんなさい。あの、私…』



怒ってる…。当たり前だよね。



一番大事な人に、相談もしなかったから。



神「Aはもういいよ。地球に残りな」



まさかだった。



神威にそんなこと言われるなんて。



『嫌だ。私は第七師団から…神威から離れたくない』



神「そんな体でどうやって戦うの?この前は阿伏兎がいたからまだしも、この先1人で任務出てどうなるかわからない。そんな人ウチに置いておけないよ」



『…なんでこっち見て言わないの』




神「俺たちは強さを求めて戦い続けてる。そこにお前が戻って何が出来るんだよ」



………私だってわかるんだよ。



神威が辛そうな顔をしてるのは。



ごめんなさい。私のせいだよね全部。




神「俺たちは元の生活に戻るだけだ。お前はもう第七師団には戻らなくていい」



私の体は神威を引き止めたくても動いてくれなかった。



去っていく神威をただ見つめることしか……。

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
95人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 神威 , 夜兎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2022年3月7日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。