幼馴染み15 ページ17
また新しい涙を流す
赤「…Aさん…」
その姿を見て、ものすごく抱き締めてあげたくなった
肩を震わせ、泣くAさん
昔はこんなに泣かなかった。
いつも我慢して、俺の前では泣かなかった
泣くのはいつも一人になったときだった
一回だけに目撃したことがあった
そのときのAさんは…よく覚えている
そっと、腕を伸ばし、引き寄せる
「…!」
赤「…俺の前で我慢しなくていいから…いまは全て吐き出してください」
「…けい…じ…くん…」
Aさんは腕を俺の背中に回し、シャツをギュッと掴んだ
「…こわ…かった…すごく怖かったぁ…!あぁ…うぅぅ…」
俺はAさんの頭に自分の手を回し、自分の胸に引き寄せる
赤「…」
「あ“ぁ”ぁ〜…!」
こんなに、我慢していたんだ
いつも明るく振る舞ってたAさん
泣くことなんてないと思っていた
だけど、本当は…こんなに泣く人なんだ
「あ…うぅぅ〜…」
赤「もっと、早く帰ってこればよかったですね…心細い思いをさせてすいません…」
「…ごめ…んね…っ…!」
すべてを吐き出したAさんは少しすっきりしていた
「なんか、かっこ悪いところ見せたね…ごめん」
赤「別に、気にしなくていいですよ」
「もぉ…せっかく強い女って見せたかったのになぁ…」
赤「今のままでいいとおもいます、俺は」
「…!本当?」
赤「そっちのほうが、Aさんらしいから…また何かあったら、いってください。そのときは支えますから」
「…!京治君…ありがとっ…!」
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作者名:ふぁいなる☆マジック | 作成日時:2016年9月16日 23時