負け犬とご主人様【沖田総悟】 (ページ3)

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3匹.毒づく君とページ3

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「え、ごめん。なんて？」

「だから、新しい女の…」

「そ、そう」

別に、彼に好きな人がいようが、新しい女が居ろうが、どうでもいい。彼を好きじゃなくなった……いや、好きじゃなくなろうとしたはずだし。なのに動揺が隠せない。

わたしの動揺に追い打ちをかけるかのように彼は続けて言う。

「そいつが本当に良い女で、調教のしがいがあるってもんでさァ」

「そうなんだ…」

返事がぎこちなくなってしまう。顔を見られたくないので下を向いた。今、どんな顔してるのかなんて知らないけど、見たくもない。あなたの顔も、わたしのも。

「良かったじゃん。良い人見つかって」

「おう」

気まずい間が続く、耐えきれなくなって、不意に彼の方を見ると、ニヤニヤとドス黒い笑みを浮かべて、嬉しそうにしている。ま、まさか。

「なーんてな。何、辛気臭ェ顔してんでィ。せいぜい頭の中俺の事でかき乱されとけ、負け犬」

………してやられた。やはりいつも彼はこうなのだ。って、それより

「ちょ、待って、負け犬って何！？私がそうなら総悟も同……」

「あんたが負け犬なら俺は精々ご主人様ってとこだがな」

そう言い立ち上がって自分の会計に向かっていったので、この話は途中で切り上げになった。もう二度と、会いたくないと思うがフラグでしかない。

総悟が店を出たちょっと後に、私も会計を済ませて出ようとしたら私の分の会計も彼が払っていたらしく、彼が勝ち逃げしたようですごく悔しかった。