婚約者12 ページ12
「どうしたんだよ」
『…ぅ』
いぶかしむ悟くんにりゆうをいわなくてはいけないのに、なみだがとまらない。
あついなみだがあふれてあふれて、からだをふるわせることしかできなかった。
「お、おい、だからどうしたんだよ!」
悟くんにひかえめなこえでこえかけされ、さらになみだがあるれる。
ぎゃくこうかだよ、悟くん。
.
『私のせいで、せんせいがたたかれちゃったから…』
すこしして、めがはれるほどないた私はゆっくりと悟くんにつたえた。それをきいた悟くんははぁ?といきをつく。
「あのなぁ、あいつがぜんぶ悪ぃんだからお前が気に病む必要ねぇんだよ」
『っでも、でもっ…』
「お前は感謝するだけでいいんだよ。こいつは体張って守ったのに、お前が泣いちまったらなんで守ったんだって言ってるようなもんだぞ?」
せんせいをゆびさしていう悟くんに、私はハッとさせられる。
そうだわ…私、せんせいのこうどうをひていしていたのね。せんせいにまもってもらったのに、なんてしつれいな…っ
『…わかった、なかない。もう、なかないよ』
めをみてそういうと、悟くんはポンと私の頭にてをあてた。
「それでいいんだよ。…寝れっか?」
『うん。せんせいのことしんぱいだけど、ねる』
おきたときねぶそくだったら、せんせいにしんぱいされちゃうわ。
私はふとんにもぐりこみ、悟くんにかんしゃをつげる。するとそのかえしにほほに悟くんのつめたいてがふれた。
_きもちいい。
私はそれにフフッとえみをこぼし、ゆっくりとめをとじた。
ーーーー*
no視点
Aが丁度眠りについた頃、隣で横たわっていた五条悟の乳母が目を覚ます。彼女は横でスヤスヤと眠りにつくAとジッと見つめる五条悟を見て目を細めた。
「…悟様、随分とお気に召されているようですね」
「…まぁな」
そのそっけない返事に込められた思いを感じ取った乳母は、ニコリと微笑む。
「そうでございますか。…そういえばA様は連れていかれるおつもりですか?」
「連れてく」
「あら」
即答され、乳母は少しばかり驚きを見せた。そして嬉しさ弾けんばかりにクスクス笑う。
「ふふ」
突然笑い出した乳母に五条悟は訝しむ。
「なんだよ」
「失礼いたしました…ただ、よかったなと思いまして」
「…あっそ」
乳母は意外と早いかもしれませんねぇ…など思いながら、Aの寝顔を眺めたのだった。
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AО777 - コメントありがとうございます!『五条悟の幼妻は離婚したい』と設定は似ているのですが、当作品はほのぼのあまーい感じを目標に書いているのでそう言っていただけて嬉しい限りです…!どうぞ当作品も宜しくお願い致しますっ…! (2月9日 6時) (レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - 夢主ちゃんと五条くん…可愛いカップル♡『五条悟の幼妻は離婚したい』とは…また違ったカンジで、すごくいいです!続きを楽しみに、お待ちしております!(⑉ᐢᵕᐢ⑉) (2月8日 20時) (レス) @page11 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AO777 | 作成日時:2024年2月3日 15時