26.思春期 ページ26
中学1年生になった白澤は
「白澤君今日の放課後予定ある?」
白澤「何もないよ?」
「じゃあ一緒にドーナッツ食べに行かない?新しい店がオープンしたんだって」
白澤「いいよ。じゃあ僕が奢ってあげる」
「ほんとに?」
「え〜いいな〜」
白澤「皆おいでよ。全員分僕が奢ってあげるから」
そのルックスと人付き合いの良さ、羽振りの良さで女子から人気があった
だから白澤の周りには常に女子がいて、彼女に困る事は無かった
中には妲己のように"奢ってもらう"ためだけについて回る女子もいたが、それでも白澤は女子に対して差別することなく、来る者拒まずで皆を平等に受け入れていた
そして去る者追わずで、別れた女子とは無理に自分から関わろうとすることは特になかった
白澤の運動神経は悪く無く、どちらかと言えばどんな部活でもレギュラーになれるほどいいものだった
しかし、むさ苦しい男に囲まれるよりも、女子に囲まれたいと思っていた白澤は部活に入らず、帰宅部で毎日のように放課後は遊んで歩いていた
だから、せっかく同じ中学校に進学したというのに、部活を熱心にやっているシンシャと会う事が無かった
「シンシャは何で弓道部に入ったの?」
シンシャ「なんかかっこよくない?」
「かっこいい…けど、シンシャの思うかっこいいって何?」
シンシャ「和!!」
「わ?は!?」
シンシャ「純和風なものが好きなんだ。着物とか、武将とか、忍者とか」
「じゃあ何で剣道部にしなかったの?」
シンシャ「だって真剣で出来ないし、お面が可愛くないから。
後知ってる?
色々な部活の中で一番臭い用具って、剣道部の手袋らしい。
私汗臭いの苦手なんだよね」
「何それ?結局着物が着れて、動かなくていい部活選んだだけじゃん」
シンシャ「まぁね。でも、なぜか理学研究部にも憧れたんだよ?」
「それはお父さんに対する憧れ?それとも遺伝的な?」
シンシャ「何でだろうね?なぜか白衣見てると安心するんだよね」
2015.5.6
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/
作成日時:2014年10月20日 19時