検索窓
今日:6 hit、昨日:31 hit、合計:37,366 hit

04.距離 ページ4

A「直接会うのは危険なので、メールアドレスを教えてもらえますか?」

白澤「メールアドレスでも電話番号でもなんでも教えてあげるよ。
いつでも電話してくれれば飛んで行くからね」

A「いえ。来なくていいです」

この人は私の話を聞いていたのか?

白澤「えぇ〜。酷いなぁ〜」

鬼灯「あなたの事を心配して言っているんです」

白澤「それぐらいわかるけどさ。危ないものほど手を出したくなるよね?」

鬼灯「じゃぁ死ね!!」

白澤「生きる!!」

あ。テレビで見た事のある会話だ

A「とりあえず、これは私のメールアドレスと電話番号です。
アドレスはパソコンと携帯。
電話番号は自宅兼FAXと携帯です…えっと…お二人のお名前は?」

白澤「僕は白澤。吉兆の印の神獣だよ。
桃源郷で極楽満月って漢方のお店をやってるからいつでもおいでよ」

A「いえ。行きませんけど」

平和な桃源郷に私が行っていいはずがない

鬼灯「私は鬼灯です。地獄で閻魔大王の補佐官をしています。
毒を使った拷問もあるので、ぜひ地獄に遊びに来てください」

A「いや。行きたくないです」

体質を変えたいと言っているのに、鬼灯は私の毒を利用しようとしているな?

二人は私の事を聞いても恐れることなく接してくれた

距離を置くことなく、むしろ親しくなろうとしてくれた

でも、その二人の優しさが逆に怖い

白澤も鬼灯も、今までの誰よりも近い関係になってしまいそうで…

それは…

いや。考えるのはやめよう

そうならない様にしていけばいいんだ

白澤「ゴホッ…ここ乾燥してる?喉が痛い」

鬼灯「そうかもしれませんね。私も目が霞みます」

A「私のせいですね。長居しすぎたようです」

少しは思い知ればいい

白澤「え?30分も経ってないよ?」

A「それだけあれば十分です」

私と言う存在を

A「やろうと思えば、一瞬で殺せるんですから」

私の殺傷能力を

A「今日はありがとうございました。では失礼しますね」

私は人に近づいてはいけない

人も私に近寄ってはいけない

だから近づく事の無い様に

距離を置き、嫌われ役にならないといけない

辛くない

これだけならまだ耐えられる

だって今までもそうしてきたんだから
2014.9.7

05.挨拶→←03.大量殺戮兵器



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
53人がお気に入り
設定タグ:鬼灯の冷徹 , 毒姫 , 白澤   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年8月31日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。