【鬼灯の冷徹】マッドサイエンティストの臨死体験 完結

14.着せ替え白澤 ページ14

白澤様の馬になって店の中を走り回ってみたり

白澤様との遊びはとにかく体力を使う

なのに白澤様は休むことなく動き回り続けている

子供って…すっごいタフ

なんで疲れないの？

その小さい体のどこにバッテリーを隠し持っているの？

ソーラーパネルでもついてるの？

疲れた俺は店の床に倒れ込む

A「白澤様 服が出来たので着てもらえますか？」

白澤「うん」

A「あと、桃太郎さんがどこで寝ようが私には関係ありませんが。
人は靴を履いたまま外を出歩いたり、トイレに行ったりします。
どこで誰の糞を踏んだかもわからないような靴で、土足可の店の中を歩き回るんです。
だから店の床はどんなに掃除していても、顕微鏡で覗いて見れば…」

桃太郎「こんな所で寝ててすみませんでした」

A「わかってもらえればいいんです。でも、そんな汚い服で白澤様に近づかないで下さいね。
幼児化していたとしても、子供は免疫力が低くて病気になりやすいんです」

桃太郎「俺も着替えてきます」

A「そうして下さい」

着替えて店に戻ると

A「よくお似合いですよ。王子」

白澤「ありがとう」

白いタイツに、カボチャパンツスタイルの白澤様が居た

桃太郎「は!?何やってるんですか？」

A「王子様です。ちゃんとマントも剣もついてるんです。可愛くないですか？」

桃太郎「可愛いですけど…完成度も十分高いですけど…」

A「実はまだまだ沢山作ってあるんです」

桃太郎「あんた今まで何やってたんだ？」

A「服を作っていたんです」

桃太郎「確かに服ですけど、どれもこれもコスプレばっかじゃないですか!!
実用性のある服が一つもないじゃないですか!!」

A「蝶ネクタイのスケボー小学生はどうですか？」

桃太郎「いつも思ってたんですけどこれって明らか入学式用でしょ？こんな服毎日着てる小学生なんかいませんよ!!校庭で鬼ごっことか、走り回ったり出来ないじゃないですか」

A「彼はビルから飛び降りたりしてますけどね。じゃぁ…動きやすくて飛び回れるやつで」

白澤「これかっこいい!!」

桃太郎「どこの駆逐系男子ですか!?」

プシュッ

A「ちゃんと立体起動装置も使えます」

俺の顔の横を金具が飛んでいき、その軌道にワイヤーが貼られたかと思うと

白澤様が店の中を、壁に穴を開けながら飛び回っている

桃太郎「…これ…コスプレの域を超えてますよね？」

A「自信作です」
2014.8.11

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