12.白澤 幼児化 ページ12
A「薬は投与方法によって吸収速度が違います。静脈注射・坐薬・筋肉注射・皮下注射・内服の順番になります」
桃太郎「それがどうかしたんですか?」
A「私は手っ取り早く効果を知りたいので、白澤様が帰ってきたら後ろに回り込んで二の腕に筋肉注射をします。だから驚かないで下さいね」
桃太郎「俺は注射よりも、暗殺者のような動きをしようとしているAさんに驚いています」
A「もうすぐ白澤様が帰ってきますよ」
桃太郎「え?」
白澤「ただい…にゃはぁ」
桃太郎「うわっ!!?」
予言通りAさんは白澤様を一撃で仕留める
桃太郎「よく帰ってくるってわかりましたね」
A「足音もしたし気配もしっかりあったじゃないですか」
桃太郎「本当は見えない触手でもあるんじゃないですか?」
A「どこかのタコと一緒にしないで下さいよ」
桃太郎「あと、眠りの小五郎のような声を出して倒れましたけど…大丈夫なんですか?」
A「一応麻酔も入ってますからね」
桃太郎「どうして麻酔が必要なんですか?」
A「魔法を使っているわけではないので、幼児化するには現実的問題があります。
十何年とかけて成長してきた不可逆性の骨が、それに反し短時間で縮んでいくんです。
まさに身を割くような激痛があるそうです(被験者談)。悲痛な叫びを聞いてもいいんですが…。
幼児化した後に影響が出てデータが取れないのも困るので、麻酔を入れてみました」
Aさんに抱えられた白澤様の身体が見る見るうちに小さくなっていく
桃太郎「白澤様!!目を開けて下さい!!ごめんなさい、ほんの出来心だったんです!!まさかこんな事になるなんて思って無くて…」
知らなかったとは言え、今までお世話になった白澤様に酷い事をしてしまった
悪い事をしてしまったと言う罪悪感からなのか
白澤様の悲痛な出来事に同情しているのか、俺の頬を伝う一筋の涙
桃太郎「俺、白澤様の為に一生ただ働きでもいいです!!」
月5万円の給料でも十分辛いが
俺が白澤様の為に出来る事と言ったら、この身を捧げる事ぐらいしかない
白澤「じゃぁ、桃タロー君は今日から僕の
ふと顔を上げれば、Aさんに抱かれた4歳くらいの男の子が
可愛らしくも、怪しげに笑って俺を見下していた
2014.8.9
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/
作成日時:2014年8月5日 15時