【d!】ベッドに沈んで【短編集】 (ページ2)

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独占欲/zm ページ2

自分の首筋にある噛み跡。その噛み跡を見てため息をついたのは何回目だろうか。噛み跡をつけた張本人は知らん顔でベッドに寝転びスマホをいじっていた。

『ねぇゾム、噛み跡つけるのやめてって何回も言ったでしょ』

ベッドに腰掛けてそう言うと、ゾムが起きあがりこちらへ来る。首筋をなぞり満足そうに笑うゾムから目をそらす。

「ええやん、かわええ」

噛み跡にキスを落として、笑うゾムは確信犯だ。スカートの裾から太ももに手をすべらせる。なぁ、もっかいせえへん？そんなこと言われたら断れないに決まってる。
ショーツをずらされ、割れ目をなぞられる。
足を擦り寄せるとくちゅ、と音がした。

「もうとろとろやんけ」

ブラジャーのホックも外されて、やわやわと胸を揉まれる。後ろにいるゾムのほうを向くと黄緑色の瞳が欲に染まっていた。その瞳を見るのがとても好きだ。

『ね、キス、したい』

座っていても身長差で届かないから。舌を絡め取られて、脳を溶かすような甘くて長いキス。唾液が口の端からこぼれる。唇が離れると銀の糸がぷつりと切れた。

「挿れるで？」

おしりに硬いモノを押し付けられ、頷く。こっち向いてや、と所謂対面座位の体位にされる。ゾムの首に手を回すと、その瞬間挿れられた。

『ひｯぁ、ぞむ、ぞ、む！』

きゅんきゅんとお腹が満たされて。幸せだ。ぎゅっとゾムを抱きしめると、首筋に噛み付かれた。

『いﾞたｯ、噛まな、いでって、言ったの、にぃ！』

「ひひ、血出てしもたなぁ？めっちゃ締まるで？」

噛んで、舐められて。痛いけど気持ちよくて、頭がふわふわする。ぐりぐりとナカの良いところを押されてずっと絶頂しているような感覚が続く。

「出そう、やわ…ｯ」

腰の動きがはやくなって、あたたかいものがナカに出される感覚がした。うとうとと、寝てしまいそうになる。

「後処理やったるから寝ててええで」

優しい笑顔でそう言われ、意識がどんどんフェードアウトしていく。

「Aは俺のもんや」

噛み跡をなぞられて、目を薄く開くと口角を歪めて笑っているゾムが見えた。