『私変人共と部屋に閉じ込められました』【銀.魂】3

【制限時間-一時間】桂小太郎 　 ページ6

よる 様 リクエストありがとうございます😊




『ちょ、桂さんっ！！いたっ！！踏んでる！！私の手踏んでます！！』



「む、すまない…！しかしこれだけ狭いと…」



　身動きの取れない窮屈さと右手に走る痛みに目を覚ませばいつぞやの狭い箱。体感的には正方形だろうか。着物と長い髪で桂さんだとわかったが、実際私達の体制はツイスターをやっているようで、傍から見ればそれはそれは滑稽だろう。畜生。



【制限時間-一時間】そうアナウンスが流れ、さすがにこの体制で一時間はしんどい。と話し合った結果、動かせるだけ動かしてみようという事になった。



『桂さん、ひとまず足動かしますね、』



　桂さんの上に乗っている足を退かすべく腰をかせようとすれば、待て！！A殿！！と慌てた声が響き動きを止める。この密室空間で叫ばれるのは少し、いやだいぶキツイからやめて。



「う、動かないでくれ…！」



『え？でも動かないと辛いじゃないですか、』



「いいから！！」



　どうしても動いて欲しくないらしい桂さん。しかし今私の右手は桂さんの膝に踏まれていてものすごく痛い。何とかこれだけでも動かせないかと腕を引いてみた。



「ぐっ、A殿…！！じっとしてくれ……！！」



『いや、あの、右手だけでも…』



「あぁぁっ！！」



　何とか雁字搦めになっていた体制を変えるとが出来た。私の股の間に桂さんが膝立ちしている状態だ。距離は近くなってしまうが私は壁に凭れているし、桂さんが私の方に重心を傾ければ二人ともが楽な体制になる。のだが、



『…桂さん、その体制きつくないですか』



「心配は無用だ」



『いやでも』



「平気だ」



　桂さんは私を気遣ってか、こちらに倒れることはなく後に体をかたむけていた。心做しか足がプルプルしている。そのうち倒れてきそうだな、とスタンバイしてみたが震えているだけでこちらに倒れる気配はない。すげぇなおい



「っく、まだ出れんのか……！」



『多分まだ三十分くらいですね』



　そろそろ限界なのか、足だけでなくその体制を保っている腕もプルプルしだした。なんの意地を張ってるんだ、と呆れて桂さんの足首を引っ張ってみた。



「A殿？！な、何するん、だ…」



『桂さんきつそうだったので交代してあげようかと、』



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