『私変人共と部屋に閉じ込められました』【銀魂 】２

【飲み比べろ】土方十四郎　沖田総悟 ページ12

りん 様 リクエストありがとうございます😭



『ご褒美タイムって奴？？』



「んな生易しいもんじゃねぇだろうよ」



「時間制限やら本数制限がない分辛いかもしれないですぜぃ」



　確かに、飲み比べ、と言っても部屋が限界だと認識するまでは出して貰えないかもしれない。しかしだ。酒なんて久しぶりに飲む。この部屋のお題だとしてもご褒美になるのだ。初めてこの部屋に感謝した気がする。



　目の前に置かれた盃と身近な酒から手の届かないような高価な酒が広がる光景に嬉しい、が勝ってしまうのは仕方ないと思う。こう見えて私はお酒が大好きなのだ。よく我慢できてきたと思うよ。



『まぁ、やらないと出られないですし！頑張りましょう！』



「いつになくやる気だな」



　私が盃を二人に渡して最初に空ける物を選ぶ。たくさんの種類があって迷っている私よ後ろからぬっ、と手が伸びてきて一番手前の日本酒を手に取った沖田くん。



「時間は十分あるんで、初めから悩む必要なんてないでさぁ」



『それもそうだね』



　沖田くんが酌してくれた酒を一口飲む。疲れた体に染み渡るアルコールに頬が緩むのを感じる。各々好きな味を見つけてひたすら飲み続けた。最初に潰れたのは、年齢の差もあってか沖田くんが真っ赤な顔で眠ってしまった。私の膝で



「おい総悟！…ったく、」



『…ん、猫みたい』



　柔らかい髪をさらりと撫でれば気持ちよさそうに擦り寄ってくる。え、何かわい。むにむにほっぺを触りながら酒を嗜む私にため息をついている土方さんの空になった盃に足してあげる。



「…さんきゅ」



『は〜い、』



　その後も何回かお互いにお酒を酌してお互い意識がふわふわしだし、私に関しては少し呂律も回らなくなった頃、それは起きた。



『ひじかたさん、つよいですれぇ、』



「Aもな、んなに飲めるとは思ってなかった」



　総悟も酒は強いんだが、と土方さんが眠る沖田くんに目をやる。何気にこの人沖田くんのこと大事なんだよな、いいなあ、兄弟みたいで。




文字数

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す