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沖田くんは布団を取り上げ私の体の上に乗る。両手を沖田くんに取られ頭の上で拘束され、いきなりの事で固まっているととても不機嫌な顔の沖田くんと目が合った。
背中に嫌な汗が流れて、掴まれている手首がぎりぎりと骨の軋む音がなり、おき、たくん、と名前を呼ぶ私に眉がぴくりと動いたのが見える。
「Aさん、アンタからすりゃただの子供かもしれやせんが、俺ァ男でさぁ、アンタなんか簡単に組み敷いちまう」
力もアンタの倍ありやす、と服の中に手が入ってきて肌を撫でる。さすがに笑えなくなってきた雰囲気に手を動かそうと試みたが、そんなちっぽけな抵抗なんて沖田くんは鼻で笑った。
「動けねぇでしょ、アンタなんか男に勝てるわけがねぇ。」
『っひぁ、ッ、まじで、まって、沖田く、ん!ッい゛、』
登ってくる腕に慌てて身体をくねらせてみるが文字通り無駄な抵抗だった。がぶり、と沖田くんが私の首筋に噛みついて来て鈍い痛みに顔を顰める。
そのまま、ぢゅ、と吸われて液体が肌を伝う感覚が走った。血なのかは分からないが噛まれたところがじんじん痛む。そのまま舌が鎖骨辺りまで下がり、ちくり、と痛みがまた走る。
『っ沖田、くん、ッん』
顔をあげた沖田くんの顔は熱を帯びていて、心臓が跳ねる。彼のそんな顔を見るのは初めてで目を見開く私に、沖田くんは大きなため息を零した。
「……コレに懲りたら今後は無防備なことしないことでさぁ、」
そう言って投げた布団を取って私に掛けると、此方に背を向けて寝てしまった沖田くん。噛まれた処に手を当てて見ると、やはり血が出ていた。
ばくばく暴れ回る心臓を抑えながら私も沖田くんに背を向け目を瞑る。部屋から脱出できたあとも数日は沖田くんの目を真っ直ぐ見られなかった。
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今日は調子がいいので二個上げました!
明日は多分一個です…🙇♀️
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トろさん(プロフ) - ニコさん» わあああほんとですね!誤字ってました…、教えて頂きありがとうございます!! (2022年10月2日 8時) (レス) id: 52ab68bbcb (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - 細かくてすいません…新撰組じゃなくて真撰組だと思います… (2022年10月2日 0時) (レス) @page49 id: 3cff96fe75 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - 細かくてすいません…新撰組じゃなくて真撰組だと思います… (2022年10月2日 0時) (レス) @page49 id: 3cff96fe75 (このIDを非表示/違反報告)
塩おにぎり(プロフ) - めちゃくちゃ嬉しいです!!😭😭😭主様天使! (2022年8月23日 21時) (レス) id: 75433748f1 (このIDを非表示/違反報告)
トろさん(プロフ) - 塩おにぎりさん» ありがとうございます😭😭近いうちに神威で描かせていただきますねっ!! (2022年8月23日 21時) (レス) id: 52ab68bbcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トろさん | 作成日時:2022年7月24日 18時