原作なんてクソ喰らえ ２

未来へ帰還 ページ40

『だって、知ってる通り私の術式ってそんな、』



「……Aの術式は主に呪力操術だろう？出来なくはなさそうだけど」



『でも、……あ、確かに寝る前に時空歪められないか試行錯誤してた！でもその時は何もならなかったよ？』



「寝ることがトリガーになってるんじゃない」



　ずっと黙った調子の悟に首を傾げる。心做しか口が尖っている気もする。



『悟？』



「帰んの？」



　食い気味にそう聞かれ、真っ直ぐな瞳と目が合う。顔いいなあ、なんて見つめ返しながら夜蛾先生を見た



『帰れるんですか？』



「それは真木次第だ」



『…ん〜』



　私の術式ならまた戻って来られるし…、１回帰ってみて様子を見るってのもいいかもなあ



『じゃあ、１回帰ろうかなあ』



「まじか、寂しくなんな」



『硝子さぁん！』



　ぎゅっ、と抱きつくといつも通りポンポン、と頭を撫でてくれた。



『そうと決まれば今日帰る！』



「……今日？まだいいんじゃないかい？帰る方法は見つかったわけだし、」



「はっ、なんだ傑、さびしんぼかよ」



　なんだか機嫌の悪い悟に喜んでくれそうな傑くんが乗り気じゃ無さそうだ。



『でもみんな心配してたら悪いし！又たまにコッチ来るかも！』



「そんな近所感覚で来れるの？」



『大丈夫！私！最強だから！』



　夜蛾先生にありがとうございます！とお礼を言って握手を交わした、硝子さんにもう一度抱きついて傑くんと悟には何もしなかった。なんだか不服そうだし。



『じゃあ！またね！』



「……」



「……また」



「じゃーな」



　こうして私は未来でした作業をなぞり、眠りについた。

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