『私変人共と部屋に閉じ込められました』【銀魂】

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『でもしないと出られないですよ？？』



「し、しかしだな！！女性に気安く触れるなど、、」



『別に女性を抱きしめる事が初めてということは無いでしょう？』



「それはそう、だが……何故A殿は、簡単に飲み込めるのだ、」



『まぁ、こういうお題は別に初めてではないですし、』



　壁ドンだの膝枕だの、挙句歯を磨けだの、高杉さんや坂本さんに関してはお題に必要ないのに接吻やら抱きしめるやらなんやら…。とブツブツ話す私に桂さんは眉に皺を寄せていた。



「A殿はもう少し自分を大切にした方が良い。女性なのだからな」



　いや硬派ぁ、なんて眩しいものを見るように手で視界を隠す。みんなこれを見習え？？



　とは言ったものの、やはりお題をやらなければここからは出られないし、私的にも桂さん的にも出られないと困るだろう。私は桂さんの元に近づいてまた両手を広げた。



『とりあえずささっとやってしまいましょう』



「ぬ、」



　いつまでも動かない桂さんにしびれを切らし、問答無用に懐へと潜り込んだ。はしたないけれどしょうがないのだ。許せ。



「なっ、ぅ、ぁ」



　固まってしまった桂さん。いや初心か。と突っ込みたくなった。しかし、扉は出現しない。なぜならお題は【抱きしめあえ(・・)】。私一人がただ抱きしめてもそれはクリアにはならないのだ。



『桂さん、あの、お題は抱きしめあわなければならないので、』
「わ、わかっている！！」



　抱きしめながら顔を上げると桂さんは片手で顔を隠し上を向いていた。その状態からずっと動かないので、桂さん、？とまた名前を呼ぶ。私の声にぴくりと反応すると今度は大きな長い溜息を一つ零し、ようやく決心が着いたようだった。


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