『私変人共と部屋に閉じ込められました』【銀魂】

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『よーし、そんじゃお題お題』



　既に出てきていた看板に近づいて行くと隣に歯磨き粉と歯ブラシが置いてあった。私は其れらを、手に取りお題を読み上げた。



『相手に歯磨きをしろ？？』



　自分じゃなくて？？相手に？？私人に口の中どうこうされるの苦手なんだけど。なんかムズムズするって言うか。



　そうなれば旦那に突っ込むしかないな！と振り返ると口を腫らした旦那がこちらを不満げに睨んでいた。私は酷い顔の旦那に近づいて首を傾げる。



『えっ！どうしたのその怪我』



「どっかの怪力ゴリラにやられたんだよ」



『えぇ、そんな人いるんだねぇ』



「え、なにA二重人格なの？」



　相手に歯磨きしなきゃいけないんだけど、と言えば旦那はぜってぇむり。と首を横に振る。



「俺口の中今傷だらけで染みる。」



『…でも私嫌なんだけど』



「こうしたのは誰かな！？」



『それは旦那が変なことするからでしょ』



　しょうがないなあ、今日は折れてあげるよ。と歯ブラシと歯磨き粉を投げ渡し、ちょこんと旦那の前に座った。



『あい、』



　ぱか、と口を開けると旦那は黙り俯いている。何してるの？と首を傾げれば、イヤ、ベツニ、と腫れた顔をまた自分で殴っていた。



　旦那ってもしかしてドＳなんかじゃないのでは？？と言う説が私の中で生まれた。



「い、行くぞ、」



　歯磨きをつけた歯ブラシを構え、ゴクリと息を飲む旦那。



『はあく(早く)』



「……」



　口の中に歯ブラシが入ってきて、遠慮がちに奥歯へとつけられ、シャコシャコ、前後に歯ブラシが動かされ初めて、思わず肩が浮いた。



　自分でするのと誰かにしてもらうのって全然違うなあ、なんて考えながら口内を動き回る歯ブラシに変な感覚を覚える。



「い、痛くねぇか」



『ん、｜へーひ(平気)、ぁ』



「！？」

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