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深夜、ふと目が覚めて寝袋から出る。
他の皆を起こさない様に立ち上がり、月を見上げ目を閉じる。
木々から吹き抜けた冷たい風が頬を撫で、温かみが無い月の光を瞼の裏から感じる。
ふ、と溜め息を着いた後、少し荒い風が流れて髪を乱したのに私は何かを感じて強く目を開く。
『(何かが近づいて来てる……!?)』
風の流れによって殺気の様なものを感じて冷や汗をかく。
何処に居るかは分からないけど、とりあえずいけない物だと思い、皆を起こそうと皆が寝ている方を振り向いた瞬間。
『んべぁッ!?』
何かが私の顔面にぶつかり、飛んでいく。
少し赤くなった顔面を手で多いながら指の隙間から私に当たったものを見る。
『ぷ、プニちゃん!?』
プニちゃんは私が呼んだことに気づいて此方を一度振り返るも、直ぐに森の奥へと入っていく。
「A?どうしたんだ?」
私の声でサトシ達が起き、緊急事態だという事に気づいてくれる。
『プニちゃんが森に入っていっちゃったの!私追い掛ける!』
寝惚けながら寝袋から出ようとしている皆を置いて私は一足先にプニちゃんを追い掛ける。
草木を掻き分けてプニちゃんを見失わない様に追いかけて行く。
『待ってプニちゃんッ!!さっきの人たちだったら危ないよ!!』
そう声を掛けても立ち止まらないプニちゃんを心配し脚をもっと早く回す。
すると私たちが進む方向から緑色の棘が飛んでくるのに気づく。
『プニちゃん危ないっ!!』
私はそう叫ぶも、その緑色の棘はプニちゃんに直撃する。
プニちゃんは攻撃を受けて後ろに跳ぶ。
倒れたプニちゃんに駆け寄って攻撃が来た方向を見ると、もう一度緑色の棘が来ている事に気づく。
『サーナイトっ!シャドーボール!』
プニちゃんを抱えてサーナイトのモンスターボールを投げるとサーナイトは直ぐに反応してくれる。
棘とシャドーボールがぶつかり、大きな爆発音が辺りに響く。
「A!大丈夫か!?」
煙が晴れるまで待つと、後ろからサトシ達が駆けつけてくれる。
『うん、平気!それよりプニちゃんが攻撃受けちゃって……!』
其れを聞いてユリーカちゃんが私の腕の中にいるプニちゃんを見る。
「大丈夫プニちゃん!?」
心配そうにプニちゃんを見るユリーカちゃんにプニちゃんを預け、爆発によって出来た煙が晴れるまで煙を見つめた。
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凪(プロフ) - 赤と青...ゆ、夢主ちゃんチートや!でもそこがいい! (2017年4月1日 16時) (レス) id: ff008d2146 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ丸(プロフ) - シホさん» 返信遅れて申し訳ありません…最初から見てくださってありがとうございます!今忙しい時期に晒されていますが、更新頑張っていきたいと思います!XYが終わっても書いていきますのでこれからもどうぞよろしくお願いします! (2016年12月10日 1時) (レス) id: dea324e419 (このIDを非表示/違反報告)
シホ - パート1から見てます!XY&Z終わっちゃいましたね...更新頑張って下さいね! (2016年11月17日 18時) (レス) id: b0fbc0d7a4 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ丸(プロフ) - 翔夜さん» 最初から読んでくださってありがとうございます…!!面白いと言ってくださって嬉しいです!!更新が遅くなる時もあるかと思われますが、これからも読んで下さると幸いです!コメント有難うございました!! (2016年11月6日 0時) (レス) id: dea324e419 (このIDを非表示/違反報告)
翔夜(プロフ) - パート1からずっと読んでます!!もの凄く面白くて更新を楽しみにしてますこれからも頑張ってくださいフレー!!(っ`・ω・´)っフレー!! (2016年11月5日 14時) (レス) id: b0942deef4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とろろ丸 | 作成日時:2016年11月3日 3時