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「はぁー」
「Aさん、どうしました?」
打ち合わせ中、盛大なため息を漏らす私。青山さんは心配そうに聞く。
昨夜、あれから芥川くんが去っていった後、
______________
「さて、邪魔者も去ったところで」
グイッ
手首と腰を引き寄せられ ジッと見つめられる。いや、睨まれてる?いや、怒ってる?
「な、なに?」
「A、見ず知らずの男を家に入れるなんて」
耳元で喋る低い声。ゾッと背筋が凍る感覚。が、彼にこういう面がある事は知っている。
「ここからは、大人の時間だね?」
怪しい色気を放って笑う。口元は笑っているが、目は真剣そのもの。
何か気に入らない事があったり、怒ったり、心配している時に太宰はいつも同じ目をする。
「いやいや、芥川くん怪我してたんだよ?」
「彼は戦闘に長けた獣だよ、私が育てたようなものだ」
「それに、」と言うと首元に顔を埋めてくる。太宰の髪の毛がふわふわしてくすぐったい
「Aに傷を付けるとは、いい度胸してるね」
「え、?」
するとツゥ-と首筋を撫でられると微かに痛みを感じた。え、なんで
「羅生門だよ、まさか首に巻きつけられたのかい?」
「あれ羅生門って言うんだ」
「かっこいい技名だね」と言うとピタッと動きを止める。するとハハッと耳元で笑って離れると太宰は諦めたような顔をしていた。
「降参、私の負けだよ」
「? それに太宰の元部下なんでしょ」
「そうだよ だから、」
"私が育てたたから 危険なんだよ"と言いたそうな顔
そうじゃない、
「安心したよ。芥川くんは容易には屈しないね」
「………ッ!!Aは、私に参ったと言わせるのが得意だね」
「そうかな?」
気の抜けたように椅子に座る太宰は、少し嬉しそうに私見て微笑んでいた。よかった落ち着いたみたい。
ピンポ-ン
二人とも私の家に来るのはいつもの事だけど、必ずチャイムを鳴らして入って来るのは作之助らしい
「聞いてくれよ織田作、Aが襲われかけたんだ」
「太宰、言い方に語弊がある。看病してただけで芥川くんは何もしてないよ」
「よく分からんが、大丈夫か?」
「うん この通り何とも」
「首筋に傷を付けたのは許せないなぁ」
「A、見せろ」
「いや、大丈夫だよ」
と、言っているのに絆創膏を持ってきて貼る作之助。ほんとに、大丈夫なのに二人とも心配性だな
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「ちょっとね」
「?」
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柚子の香(プロフ) - キリカさん» いえいえ!頑張ってくださいね! (2018年8月27日 17時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 柚子の香さん» ありがとうございます。ほんとだ"敦"ですね。すみませんありがとうございます! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 唯我独尊丸さん» わぁ ありがとうございます。うれしいです! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
柚子の香(プロフ) - 凄く面白い!ただ、ひとつだけいいですか?漢字が『淳』では無く『敦』だと思います。なんかすみません。この作品大好きです!更新楽しみにしてますね! (2018年8月27日 0時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
唯我独尊丸(プロフ) - 凄く面白かったです!イッキ読みしちゃいました笑更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2018年8月26日 23時) (レス) id: 2689cacca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キリカ | 作成日時:2018年8月22日 19時