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「おい、月し「ほんと何なの」
瞬間ものすごい剣幕で俺を睨む月島、普段とかけ離れたその目つきに一瞬怯んだ。試合中でも見たことねェ…
「朝日奈さん、昨日の雨で濡れた王様を先に風呂に行かせて、その間にきっと冷えたんだよ」
「は…」
「お、おい月島! さっきから何の話ししてんだよ!」
「朝日奈さんが倒れた時、『せいじゃない』って言ってた」
「…ｯ!!」
「無視すんな!!」
「ちょっと黙っててよね!」と月島が日向に叫ぶ。冷えた?熱? 昼に会った時あいつはそんな素振り一つも…
「きっと焦っただろうね、熱がでたって気づいて。それでも朝日奈さんは、倒れる直前まで気づかれないようにしてた」
「……ｯ」
あいつ、なら…
『風邪引いたらバレー出来ない』
『危ないから』
『ちゃんと湯船浸かった?』
『うん 部活頑張れ』
「…!!」
あいつが俺にかけた言葉を思い出す、全部、全部、俺の心配ばっかじゃねェかボゲェ…!
「王様に熱がでたなんて知られたくなくて、我慢してたんだよ」
「……あぁ」
「保健室で寝てる」
「あぁｯ」
「えぇ!? お、おい影山どこ行くんだよ!?」
「日向空気読んで」
「なんだよ月島も影山も! 俺置いてけぼり!!」
日向の罵声も聞こえないくらい、夢中で走り出した
…………
「…ん」
熱い
目が覚めた途端に思うのは体が火照るほど熱いということ。布団を剥ぐように重い体を起こすと少し頭がｸﾗｯとした
「…保健室」
あぁ…全部察した、大体の予想はつく。今は何時だろうと思い枕元の時計に手を伸ばした時、
ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｱｱｧｧｧ!!
ｽﾊﾟ-ﾝ!!
「朝日奈ァ!」
「!?」
彼だ、間違えるはずがない なんでここに…。咄嗟に布団をかぶると同時にｼｬｯと勢いよく空いた仕切りカーテン
「「…」」
数秒の沈黙 顔を隠してる私に対してお構いなく近づいてくる足音
「朝日奈」
「駄目」
「あ?」
「近づいたら 駄目 うつる」
「うつんねェよ これくらいで」
「…」
またも沈黙かと思いきや、ｶﾞﾊﾞｯと布団をめくられて、布団が落ちると彼が立っていた
「……悪かった」
「!」
「俺のせ「そんなわけない」
遮るように手を前に突き出す。熱い、熱いけど今はそんな事言ってられない
重たい頭を何とかあげて見えた、気まずそうな彼
お願い そんな顔、しないで
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かげぇ - 本当にこんなストーリーが思いつくなんて天才ですね。本当に感動しました。ありがとうございます。 (2022年10月21日 2時) (
レス) id: 3036219cf9 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 祈吏さん» 差し支えなければ村上春樹さんのどの作品の女の子に似ているのか教えて頂ければ幸いです。とても気になります! (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます! 月島くんのことも好きになってくれるなんて感無量ですね (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
祈吏(プロフ) - 主人公の女の子が村上春樹の小説に出てくる女の子みたいですごく好きでした (2022年6月4日 15時) (レス) @page50 id: ed79f9af0b (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - すごく素敵でした。影山くんももちろんですが、月島くんももっと好きになりました！ (2021年6月19日 2時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリカ
| 作成日時：2019年8月11日 19時
