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「まさかあそこまで単細胞とは」
「単細胞?」
「馬鹿ってこと」
「…」
古文の問題をスラスラ解き いつものごとく飄々としている月島
「よくあんなのに付き合ってられるね」
「あれが彼でしょ」
「疲れないの?」
「?」
別に会うたび走ったり労働しているわけではない。「疲れない」と答えると「ふーん」と気だるそうに言葉をきる
「馬鹿ではないと思う」
今度は私が彼に話を振る。こう彼の事を馬鹿馬鹿と言われると決していい気分ではないと心が騒ぐ。せめて自分だけでも否定したいという自己満足だ
「は? 馬鹿デショ」
「教えれば理解する」
「なに、何か教えた事あるの」
「勉強」
「………朝日奈さんが?」
「うん」
「へーえ…」と意味深に語尾を伸ばして私をじっと見つめる。そんなに意外そうな顔をされても。何となくその視線から晒すため 手元の問題に集中した
………
月島side
僕の隣で問題を解いていく朝日奈サン。前のテストであのバカが平均取れたのは彼女のおかげってわけね
『こんなバレー馬鹿に付き合うなんて、よっぽどの変人デショ』
あの時僕の言ったことは強ち間違ってはなかった。朝日奈サン変人だし
「…」
誰もが目を引くような見てくれで近寄りがたい雰囲気なのは確かだし、いつもどこか儚い。変なあだ名付けられるのは無理もないデショ
「そう」「うん」この二言ばっかで言葉数少ないし。正直僕でもなに考えてるかわかんない隣人という印象しかなかった
『うるせェ!!』
あの時の王様の怒り方、らしくないとは思ったけど、朝日奈サンの事言われて無意識に反論したってワケ
「ほんと、変人」
「?」
あの王様と対等に、というか難なく普通に会話できているのも、彼女の為に怒りを出した王様もそうだけど。一番驚いているのは、
「?」
隣できょとんとするこの子が、楽しそうだったということ
.
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かげぇ - 本当にこんなストーリーが思いつくなんて天才ですね。本当に感動しました。ありがとうございます。 (2022年10月21日 2時) (
レス) id: 3036219cf9 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 祈吏さん» 差し支えなければ村上春樹さんのどの作品の女の子に似ているのか教えて頂ければ幸いです。とても気になります! (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます! 月島くんのことも好きになってくれるなんて感無量ですね (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
祈吏(プロフ) - 主人公の女の子が村上春樹の小説に出てくる女の子みたいですごく好きでした (2022年6月4日 15時) (レス) @page50 id: ed79f9af0b (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - すごく素敵でした。影山くんももちろんですが、月島くんももっと好きになりました！ (2021年6月19日 2時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリカ
| 作成日時：2019年8月11日 19時
