気がついたら、食の世界 【トリコ】

Ｓ　第二十三話 ページ24

「お前、目の色変わるんだってな」
『ええ、まあ…そうですけど』
「ってか足震えてるし」
『やどか…じゃなくて、そんなこともないですよ？』


おおっと、いけない。
ヤドカリかぶった人の前で、
会話をするなんて緊張するなんて言えませんよ。


「…」
『あのー、もう行っていいですか』
「なんで？」
『なんでって、…セドルさんにあなたに会っては駄目と言われたもんで』
「は？」


そう言ったら、ボギーさんは考えた。
何を考えているかなんて私は知らないけど、

思いついたのか、足が動いた。


『どこに行くんですか？』
「目玉フェチのとこ」


セドルさんのところだ。


―…

一足先に行くボギーさんは
一回立ち止まり振り向いた。


そしてこう言った。


「お前も来るか？」

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