【ヒプマイ】 35℃、カタルシス。2 【男主】

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おかしくない？おかしいよね？おかしいよ、理津




だって今までこんなに言い返したこと無いじゃん

「違う」なんて言ったこと無いじゃん




あの日だってそうだよ

どーせ理津ならすぐにごめんなさいって謝ってくるって思ったのに




『どっちの味方なわけ？』




まさかマイクを使わせられるなんて思わなかったし

ほんっとにさあ…





「理津ってば、僕のことあんまり怒らせないでよ」


「…っ」





だからもう、泳がせるのはやめる





「次はないって言ったよねえ？」





理津は僕だけの水槽で泳いでればいい





「どうしたらいいのかわかるよね。理津はとーってもいい子だもんねっ！」





また泣きながらごめんなさいって謝れよ

らむだらむだって呟いてさ

そしたら考えてやるのに


なのに





「……」

「もー聞いてるの理津？」


「っは」

「理津？」


「ははは…っはははは」





＿なんで？





「…いいよ、もう」

「何言ってんの」

「俺のこと、上に報告すんでしょ…いいよ」

「…わかってんの？死ぬより辛いよ？」

「…いいよ。だって、そう、すれば＿」





ああ

僕の理津が壊れちゃった

ただの死にたがりになっちゃった




腑抜けた顔してさ

なのに、なに人間らしくしてんだよ




「あの人が」なんてさあ




ねえ

理津




なんでそんな幸せそうな顔すんの？




だって理津は人間が大嫌いでしょ？


ずっと独りぼっちで


寂しがり屋で


泣き虫で


誰にも理解されないで


苦しいって


助けてって


ずっと




ずっと





「…もう戻れないよ」

「わかってる」

「震えちゃってさ、怖いんだよね？」

「うん」

「じゃあ、どうして」

「乱数、お願い」

「……なに今更」

「時間、ちょっとだけでいいから。時間が欲しい」

「…いいよ」





いいよ

それでも、いいよ


それで僕のものになるなら

それくらい待ってあげる


けどさ






「＿＿＿あのジジイ」






ずうっと僕のものだった

これからもずっと

それを簡単に




簡単に理津を人間にした


＿＿許さねえ




僕のものに勝手に触っておいて

奪おうとか何様？






捨てさせてあげるよ、理津


アイツが大切なんだよね？


全部壊してあげるから


そしたらさ








またあそびに行こうね？

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